CA藤田氏「視聴習慣が一気に変わるとき、AbemaTVはグンと伸びる」通期業績見通しは達成見込み

2018年7月26日に行われた、株式会社サイバーエージェント2018年9月期第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社サイバーエージェント 代表取締役社長 藤田晋 氏

1.四半期決算

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藤田晋氏:本日はお暑い中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。当社の2018年4-6月期(第3四半期)の決算概要をご説明させていただきます。

この第3四半期の決算なんですけれども、全体的には巡航速度で進んだといったような期になっておりまして、お集まりいただいて残念なんですけど、特筆すべきことがまだ本当に少ない四半期になったと思います。

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メディア事業に関しては、売上高に「AbemaTV」の売上などが乗ってきたこともあって、これが成長事業になってきたという感じです。

広告事業に関しては、相変わらず好調を維持しているという状況です。

ゲーム事業に関しては、前回の1-3月期(第2四半期)は、周年(記念)の大きなタイトルが立て続いたことで、かなり調子が良かったんですけれども、(この第3四半期は)その反動の影響があるものの、堅調に推移したという状況でございます。

1.四半期決算 [連結売上高]

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これが、連結売上高です。中長期で、順調に右肩上がりに拡大を続けていると思います。

1.四半期決算 [連結営業利益]

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営業利益に関しては、「AbemaTV」に対する先行投資を除いたもので124億円。それを合算すると、68億円という四半期になっております。

1.四半期決算 [販売管理費]

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販管費に関しましては、ほぼ横ばいを維持といった数字です。

1.四半期決算 [連結役職員数]

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販管費の大部分を占める、連結役職員数です。これは、もう毎年同じパターンですけれども、(2018年)4月に新入社員を300名弱採用していますので、それが乗ったことで、全体で4,902名になっております。

1.四半期決算 [損益計算書]

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PLで見ると、このようなかたちになっております。毎回言っていますけれども、現在は「AbemaTV」に対する投資をフルで連結に取り込んでいて、利益を大きく出しているCygamesなどの子会社の持分法を引いておりますので、最終利益が出にくいフェーズになっております。

1.四半期決算 [貸借対照表]

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バランスシートは、こちらのとおりでございます。

2.2018年度 業績見通し

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2018年度の業績見通しです。当社は9月決算ですので、今進んでいる7-9月期(第4四半期)を残すのみとなりましたが、全体としては、300億円程度の利益を出しながら、「AbemaTV」に大きな投資をしている真っ只中の期だと位置付けております。

2.2018年度 業績見通し [連結業績の進捗率]

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全体の進捗としては、売上高はちょうど(進捗率が74.3パーセントということで)4分の3が済んでおりますので、まさに巡航速度ですけれども、営業利益以下に関しましては、90パーセント近くを達成しておりますので、今期の業績見通しについては、ほぼ達成見込みと言えると思います。

2.2018年度 業績見通し [事業別営業利益の進捗率]

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事業別の業績見通しに対する進捗です。やはり広告事業とゲーム事業が、それぞれ約80パーセントの進捗率ですので、こちらの既存事業が引っ張っている状況になっております。

3.インターネット広告事業 [売上高(四半期)]

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続いて、広告・ゲーム・メディアの、それぞれのセグメントについてご説明させていただきます。

(まず、広告事業からご説明すると)これも、長くこの決算説明会に来ていただいている方にはお馴染みですが、だいたい広告の需要は大きく3月に集中し、4-6月(第3四半期)は顧客企業の最初の期ということで、少し弱いです。

毎年のトレンドを見ていただくとわかるんですけれども、第3四半期は基本弱いんですけれども、それを合算しても、好調な期であったと言えると思います。

3.インターネット広告事業 [営業利益(四半期)]

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これが、営業利益の推移です。営業利益率(折れ線グラフ)が、第3四半期に少し下がっているように見えますけれども、これは粗利益率の影響ではなくて、広告代理店事業内での先行投資が一時的に乗ったことが、主要因であると言えます。

3.インターネット広告事業 [動画広告の売上高]

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インターネット広告事業の中でも、動画事業を、かなり成長のメインとして見ております。QonQでは横ばいから若干減ですけれども、基本的に成長トレンドである状況には変わりないと思います。

3.インターネット広告事業 [強化分野]

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今は、インターネット広告部門での当社のお取引先の顔ぶれの中で、ナショナルクライアントの開拓が順調に進んでおります。その取引の中で、やっぱりクリエイティブ部門の強化が非常に重要になってきております。クリエイティブ部門に関する各カテゴリに対して、さまざまなアプローチをしている中で、最近は子会社をたくさん設立しております。

3.インターネット広告事業 [注力ポイント]

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インターネット広告事業に関しては、やはり我々の強みである、運用力による広告効果の最大化に引き続き注力していきながら、新規広告主(の開拓)はナショナルクライアントの顔ぶれがすごく増えてきておりますので、ここをさらに推し進めると。その中でも、武器となる動画広告を強化していくという方針でやっていきます。

4.ゲーム事業 [売上高(四半期)]

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続いて、ゲーム事業です。第2四半期は、新しい(タイトルの)『プリンセスコネクト! Re:Dive』のヒットもあったんですが、それ以外にも周年(記念)タイトルの影響があって、非常に好調だったんですけれども、(第3四半期は)その反動もあり、落ち着いた推移となっております。

4.ゲーム事業 [営業利益(四半期)]

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営業利益の額の推移については、こちらのとおりと(なっています)。

4.ゲーム事業 [セールスランキング]

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今は主力タイトルを7本と位置付けておりまして、毎年1、2本を新たに当てて、全体を伸ばしていきたいという方針になっております。

4.ゲーム事業 [今後の予定]①

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その中でも、これは個人的にもっとも期待しているタイトルです。任天堂との業務提携を行った『ドラガリアロスト』というタイトルを、この(2018年)夏に配信するつもりで準備をしております。

4.ゲーム事業 [今後の予定]②

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あと、アニメがたいへんヒットしている『ウマ娘 プリティーダービー』のゲームに関しても、事前(登録)からたいへん反響があります。これは、今年(2018年)の冬に提供する予定で、準備をしております。

4.ゲーム事業 [注力ポイント]

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今後に関しては、これら(『ドラガリアロスト』や『ウマ娘 プリティーダービー』)以外にも、新規タイトルをかなり準備しておりますので、継続的になんらかのヒットは出ていくということです。また、既存タイトルは、成長が鈍化したものに関してもなかなか(人気が)落ちないというのがスマートフォンゲームの特徴ですので、引き続き運用を強化していくと(いうことです)。

あと、『ウマ娘 プリティーダービー』や『ドラガリアロスト』はオリジナルIPですけれども、それ以外の他社IPに関しても、注力してまいりたいと思っております。

5.メディア事業 [売上高(四半期)][営業利益(四半期)]

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最後に、メディア事業です。冒頭で、「成長軌道に乗った」と言いました。2016年の第3四半期まで、少し売上が横ばい、もしくは下がってきていました。(マッチングアプリの)「タップル誕生」が伸びていることもありますけれども、「AbemaTV」の広告・課金も伸びてきております。それらが乗ったことで、メディア事業も成長軌道に乗ってきたと言えると思います。

5.メディア事業

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「AbemaTV」です。今は3,100万ダウンロードを超えています。前回(の決算説明会で)も言いましたけれども、大きなプロモーションをほとんど行っておりませんので、番組の内容や出演者等、話題作りなどによって、ダウンロード数をまだ伸ばしている(ということです)。

5.メディア事業 [AbemaTV]①

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MAUに関しては、約1,100万人。これも中長期で取り組んでおりますので、中長期でいかに上げていけるか。この4-6月(第3四半期)はとくに大きな話題がなかったので、グンとは伸びませんでしたけれども、ベースは底堅く上がっていると思います。

5.メディア事業 [AbemaTV]②

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こちらがより本質的かもしれないんですが、とくに総視聴時間が、開局時から順調に拡大しております。冬休みやゴールデンウィークとか、特番が当たったとか、そういった時期にグンと伸びやすいんですけれども。ベースは、ずっと右肩上がりに伸ばしております。

この事業も、10年がかりで立ち上げるつもりでやっておりますので、そういう意味では粘り強く運用を重ね、コンテンツをヒットさせ、サービスを改善させて、このようなグラフをずっと右に引っ張って(長期的に)伸ばしていくという考え方で、取り組んでおります。

5.メディア事業 [AbemaTV]③

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これは、2017年から2018年の1年で、大きく視聴スタイルが変わってきたこととして(お示ししています)。(「AbemaTV」は)もちろんテレビ型ですので、リニア視聴を重視してやってきて、ユーザーもそれを前提に使っていたんですけれども。

過去のアーカイブが伸びてきたことですとか、「『Abemaビデオ』があるんだ」ということが広まったことによって、1年でこの(「リニア視聴」と「リニア×オンデマンド視聴」の)パーセンテージが、逆転近くになってきております。リニアでも見るし、オンデマンドでも視聴するという、当初狙っていたとおりの視聴習慣となっております。

5.メディア事業 [AbemaTV]④

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これ(視聴スタイルの変化)に伴って、数字は開示してないんですけれども、月額が約1,000円の「Abemaビデオ」のプライム会員が、けっこう伸びてきている。これはもともとテレビ局が、ビデオに録画しているとかタイムシフトで視聴しているところを、収益源としてきちんと取り込めていないことに課題余地を感じて、作ったビジネスモデルでもあるんですけれども。

「タイムシフトで見るのは有料である」「リニアで見ると広告が入っているので、無料でいい」というのが、基本的な考え方なんですけれども。今後はさらに、「リニアとオンデマンドの、どちらで見てもよい」という視聴習慣を強化するために、ビジネスモデルも従来の広告商品(スライドの①から④)に加えて、オンデマンドに対してもCMを入れていく準備をしております。

5.メディア事業 [AbemaTV]⑤

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今週(2018年7月23日)、『星屑リベンジャーズ』という新しいドラマがスタートしました。『7.2 新しい別の窓』も、順調に視聴が増えておりますし、あとは大相撲も毎場所(放送を)やっていることで、ベースアップがされています。また、『AbemaTV トーナメント』という将棋の超早指し戦をやっているんですけど、これも非常に好評である感じです。

5.メディア事業 [AbemaTV]⑥

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さて、『オオカミくんには騙されない』という恋愛リアリティーショーがヒットしたことで、「AbemaTV」では、かなり恋愛リアリティーショーに注力してやっているんですけど。

今週(2018年7月28日)がもう最終回なんですが、『恋愛ドラマな恋がしたい』という少し大人の恋愛リアリティーショーが、ちょうどこの四半期で、『オオカミくんには騙されない』に続くぐらいのヒットになってきております。この新しいクールに関しては、さらに恋愛リアリティーショーを強化して、もともとの狙いである若年層を開拓しているところです。

5.メディア事業 [AbemaTV]⑦

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あと、ソニーの4Kブラビアのリモコンに、このように「AbemaTV」が入りました。今後は他のメーカーに関しても入るような交渉を進めていますので、新しいテレビを買うと「AbemaTV」ボタンがリモコンに付いている状態が、だいぶ進んでいくと思います。

5.メディア事業 [AbemaTV]⑧

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「AbemaTV」に関しては、広告・課金でもしっかり収益化できると思っていますけれども、それ以外に「AbemaTV」を持っていることでシナジーが出る、周辺事業。これも同時に推し進めています。これは、「AbemaTV」とは別に、「『AbemaTV』があることで収益化させる」という部門を作って、取り組んでいます。

あと、(スライドの)右下にちょっと出ていますけれども、「Mリーグ」というプロ麻雀リーグを、先日発表しました。これは、私がチェアマンに就任しているものなんですけれども。こちらのコンテンツも、「AbemaTV」ですべて配信する計画でございます。

5.メディア事業 [AbemaTV]⑨

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これも毎回言っていますけれども、もう世界的にも同じようなビジネスモデルはないので、パイオニアとしてこれを確立させていくことを、今後ともやっていくと。

ネットの黎明期から、コンテンツ・イズ・キングと言われていて、「コンテンツを持っているところが一番強い」と言われていましたけれども、実際にそうなりつつあります。ネットの黎明期に言われていたことは、だいたい本当になっていく傾向があるんですが、それをそういうものだと信じて、今後もコンテンツに対する投資を続けていきたいと思っています。

先ほど「(メディア事業を)10年がかりで立ち上げる」と言いましたけれども、今後はネット接続テレビの普及だとか、5Gなどの環境の変化は当然ありますけれども、なによりユーザーの視聴習慣がじわじわと変わりつつある中で、どこかで一気に変わるだろうと。それと同時に、「AbemaTV」がグンと伸びる日がやってくるという予測を立てていますので、とにかく粘り強くやると思っていますから。

そういう意味では、「先行投資がいつまで続くのか」ということを、よく投資家の方やアナリストの方に聞かれるんですけれども、「とにかく粘り強くやる」ということは決めています。

6.総括①

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最後に、総括いたします。中長期の柱は(メディア事業の)「AbemaTV」を据えると考えていますので、引き続き、「AbemaTV」に対する注力を続けていくと。

広告事業に関しては、相変わらず調子が良いので、気を緩めずしっかりやっていくと。

ゲーム事業に関しては、新規タイトルが当たると、また大きく景色が変わってきますので、そこを狙っていきたいと考えています。

6.総括②

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今まで、メディア事業ではブログへの投資、スマートフォン事業への投資(をしてきました)。今は動画事業への投資という時期ですが、ここでなんとか粘り強く投資をして、次の大きな飛躍につなげていきたいと考えています。

以上でございます。ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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