2. 50代、収入のどれくらい貯蓄に回している?
50代の貯蓄は、2000万円以上保有する人から金融資産非保有の人まで二極化していることが分かりました。それでは、収入のうちどれくらいを貯蓄に回している人が多いのでしょうか。金融資産を保有している世帯からみてみましょう。
2.1 年間手取り収入(臨時収入含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)
- 5%未満:8.2%
- 5~10%未満:18.3%
- 10~15%未満:23.9%
- 15~20%未満:6.1%
- 20~25%未満:7.4%
- 25~30%未満:1.6%
- 30~35%未満:4.5%
- 35%以上:4.5%
- 貯蓄しなかった:22.3%
- 無回答:3.2%
貯蓄している割合で、最も多いのは「10~15%未満の世帯」。手取り年収500万円なら50~75万円ですね。次が「5~10%未満」「5%未満」「20~25%未満」の順。貯蓄しなかった方も約2割います。
貯蓄については年収や生活水準に応じて、またコロナの影響や病気、リストラなどで貯蓄できない年もあるでしょう。
50代といっても、前半は子どもが大学に通うため教育費が最もかかる世帯も少なくありません。一概には言えませんが、基本的には1割程度貯蓄する方が多いようですね。
3. 何で貯蓄するか、その手段も大切
老後資金に向けて貯蓄するためには、毎月いくらを貯蓄に回すか、改めて目標を決めるといいでしょう。「いくら貯蓄するか」とともに大切なのが、「何で貯蓄するか」という手段です。
金融商品別にみると、さまざまな金融商品を保有していることが分かりましたね。「貯金だけでは老後資金に間に合わない」というご家庭は多いもの。ある程度の貯蓄が用意できたら、保険や投資信託、株式などで資産運用をすることも有効です。
資産運用は「お金に働いてもらう」もの。仕事は定年がきたり、体力に限界を感じたりしたらやめますが、資産運用に定年はありません。リスクもありますが、できるだけ早い内からはじめることで経験を積んだり、長期的にコツコツと投資をしたりすることでリスクを抑えることも可能です。
難しいイメージの投資ですが、まずは無料動画やオンラインセミナーで学んでみると分かりやすいでしょう。さまざまな方法を使って学んだら、まずは負担の少ない少額から投資をはじめてみるのも一つ。実際に投資をすることで、理解が深まるでしょう。
「いくら」ばかりにとらわれず、「何で」にも着目して、老後資金について考えてみてくださいね。
参考資料
宮野 茉莉子