厚生年金と国民年金「70歳～89歳」みんなの受給月額は平均はいくらなのか。1歳刻みでチェック【9月ベストセレクション】 老後の収入の柱「公的年金」の実態を知る

3.  国民年金「70歳～89歳」シニアの平均受給月額はいくら？

同資料より、国民年金も見ていきましょう。

3.1  国民年金「70歳～79歳」シニアの平均受給月額

• 70歳：5万7405円
• 71歳：5万7276円
• 72歳：5万7131円
• 73歳：5万7040円
• 74歳：5万6846円
• 75歳：5万6643円
• 76歳：5万6204円
• 77歳：5万6169円
• 78歳：5万5844円
• 79歳：5万5609円

3.2 国民年金「80歳～89歳」シニアの平均受給月額

• 80歳：5万5483円
• 81歳：5万7204円
• 82歳：5万6981円
• 83歳：5万6815円
• 84歳：5万6828円
• 85歳：5万6404円
• 86歳：5万6258円
• 87歳：5万5994円
• 88歳：5万5560円
• 89歳：5万5043円

70歳～89歳の厚生年金と国民年金の平均受給月額を見てきました。

国民年金は70歳代・80歳代ともに年金月額の平均は5万円台です。一方、厚生年金は70歳代は14万円台、80歳代は15万円～16万円台となっています。

厚生年金は、現役時代の年収や年金加入期間により個人差がありますので、平均を大きく下回る方もいるでしょう。

「年金をどれほど受け取れるのか」は、老後生活について考える上で重要「軸」となります。自分はどうなのか「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認しておきましょう。

3.3 「厚生年金と国民年金」60歳～90歳以上の平均受給月額も確認

ご参考までに、60～90歳以上の「国民年金と厚生年金」の平均月額を男女全体と男女別に見ておきましょう。

国民年金は、70歳～89歳と同様、男女全体・男女別ともに5万円台でした。保険料が全員一律となる仕組み上、やはり大きな個人差は表れにくいようです。

一方、厚生年金の平均受給月額は、男女全体で「14万3965円」。男性は「16万3380円」と全体平均を上回りますが、女性は「10万4686円」と全体平均を4万円ほど下回り、男性との差は6万円という結果に。

やはり厚生年金は個々で事情が異なるようですので、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」での確認が必要ですね。

4. 老後に向けて「知る」ことから始める

いまのシニア世代の年金事情を眺めてきました。個々で捉え方は異なると思いますが、平均的な目線で見ると、「十分」とは言い難い状況ではないでしょうか。

老後に向けて資産運用をしましょう！という声がよく聞こえてきます。これも一案ですが、その前に、まずはいまのシニアの暮らしぶりから、老後生活について「知る」ことが大切です。

年金はどれくらい受け取れるのか、老後の生活費はどれくらいかかるのか、老後はどういうことにお金がかかるのか。

まずは「知る」ことから始めて、老後に意識を向けていきましょう。

参考資料

•  厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」（2022年12月）
• 日本年金機構「令和5年4月分からの年金額等について」

和田 直子