「結婚しないの?」「子どもはまだ?」がウザい問題に解決策はあるのか

ビジネス、今日のひとネタ

ふだんの会話の中で結婚や出産に関して話題になるのは、会社でも親子の間でもよくあるシーンです。しかし、それらの話題は「ハラスメント」と思われることもあるかもしれません。

さる5月の10日、自民党の加藤寛治衆議院議員が派閥会合にて「結婚式(のあいさつ)では、新郎新婦には『必ず3人以上の子どもを産み育てていただきたい』という話をする」と述べ、のちに発言を撤回したものの、物議を醸しています。

「問題発言か否か」さまざまな声

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インターネット上でも、この発言に対して多くの反応が寄せられました。

「いまのご時世、子どもを3人産み育てる大変さをわかってない」「何人産む、産む、産まないはその人たちの勝手。人様がとやかく言うことでない」「産みたくても産めない人に対して失礼だ」「少子化を政治で何とかするのが政治家の仕事でしょ」「発言者は72歳らしい。わかりやすい老害」など、多くは発言の軽率さや無責任さを非難する声でした。

しかし一方で、Yahoo!ニュースの意識調査においては、「問題ではない」と回答する人が4割ほどおり、寄せられたコメントにおいても「この発言がハラスメントだとは思わない」という旨のコメントも意外と見られました。

「ソロハラ」「子なしハラ」

今回、問題となったのは出産に関する政治家の発言ですが、職場や実家、親戚の集まりなどにおけるこうした発言や、出産だけでなく結婚などにまつわる話題も「ハラスメント」だとする声もあります。子どもがいない夫婦に対して子どもを儲けることを促す発言を「子なしハラスメント」、独身者に対して結婚を強要するような発言を「ソロハラスメント」と呼ぶとのこと。

こうした動きに対して、ネット上では「何かあればハラスメントと呼ぶ『なんでもハラスメント状態』」「被害妄想もここに極まれり」「これじゃ、そのうち何も言えなくなる」といった批判も見られます。とはいえ、あくまで「受け取る側」の心の中の話だけに、なかなか難しい問題です。

個人の事情、個人の価値観

「発言者・受け取り手の男女を問わず、結婚・出産は個人のプライバシーに触れる話題だから慎重に行うべき」という主張をする人々が増えてきた背景には、次のような「2つの層」の人々が増加したことも要因としてあるようです。

1つは、経済上・仕事上・身体上・介護上などの都合によって「結婚したくてもできない」「産みたくても産めない」といった個人の都合上でできない人々。彼らにとって、上記のような発言は不快だと感じることでしょう。また、もし事情をなんとなくでも知った上で言っているのなら、それはさすがにデリカシーがなさすぎかもしれません。

また最近では、価値観の多様化によって、「生涯独身を貫く人」「子どもをつくらない夫婦」という生き方を選ぶ人々も増えてきました。これがもう1つの層です。これらの人々にとっては「余計なお世話だ」と感じたり、特に発言者が上司など上の立場であった場合、「価値観を強要されている」という感じ方をしたりする人も少なくないようです。

悪気のないのはわかるけど

確かに、結婚・子育ては個人にとってプラスになることもあるかもしれませんし、孤立化・少子化が進んでいる社会においてもメリットはあるでしょう。特に自分が経験者であったりする場合は、つい勧めるように言ってしまうかもしれません。こうした価値観が「普通」だった中高年世代ほど、いまだに悪気なく口にしてしまうという傾向があるようです。

いずれにしても、さまざまな価値観や事情を持つ人がともに暮らす現代では、「結婚」「出産」の捉え方も変わってきているのは間違いありません。みなさんはどう思われますか?

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2005年創業。ビジネス書・実用書を中心とした書籍出版や企業出版、メディア・コンテンツ事業、デザイン制作事業などを手がける。

主な刊行書籍に、20万部突破の『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』をはじめ、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』 『起業家のように企業で働く』 『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』 『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』 『自分を変える習慣力』 『鬼速PDCA』など。