LIMOが2023年下期にお届けした記事から、人気の記事をピックアップして再掲載します。

(初掲載*2023年09月02日)

「年金」といえば「老後生活になくてはならないもの」、「いくらもらえるのか気になる」など、人によってさまざまな印象を抱くと思います。

もしかすると、今の若い世代の人の中には、「年金なんて自分たちが老後を迎える頃にはなくなっているんじゃないか」と思っている人もいるかもしれません。

制度自体がなくなることは考えにくいですが、受給できる金額や受給開始年齢はもしかすると、今とは大きく異なる可能性はありますね。

さて、今実際に年金を受給している人は、いったいどれくらい受け取っているのでしょうか。

年金は2ヶ月に1回の支給であり、次は10月13日となります。また、10月には介護保険料等の特別徴収額が変更となり、年金の振込額が変更となる方へ「年金振込通知書」も送付される予定です。

そこで今回は、厚生年金と国民年金の受給額について、いま現在受給している方の受給額と、10月送付予定の年金振込通知についてみていきたいと思います。

1. 「国民年金と厚生年金」の仕組み。2023年度の年金額は67歳以下で2.2%の増額へ 

日本の公的年金制度は2階建て

日本の公的年金制度は2階建て図解

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)・厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとにLIMO編集部作成

日本の年金制度は「2階建て」といわれており、国民年金と厚生年金の2種類で構成されています。それぞれの特徴は以下の通りとなってます。

1.1 国民年金(1階部分)

  • 加入対象:原則、日本に住む20歳から60歳未満の方
  • 保険料:一律(年度ごとに見直しが行われます)
  • 年金額:満額79万5000円(※令和5年度の年額)✕調整率(480カ月に未納期間がある場合は減額されます。)

1.2 厚生年金(2階部分)

  • 加入対象:主に会社員、公務員など
  • 保険料:報酬比例制(毎月の報酬により決定)
  • 年金額:加入期間や納付保険料により決定(国民年金に上乗せで支給)

就業形態などによって加入する年金種類が異なります。

自営業や専業主婦の方は国民年金を、会社員や公務員のかたは厚生年金に加入します。

一般的に厚生年金は、国民年金のみを受け取る場合よりも手厚くなるといわれています。

また、老齢年金額は毎年度改定されます。

2023年度は物価高もあり、67歳以下で2.2%、68歳以上で1.9%の増額でした。