三菱自動車、黒字転換 3Q累計経常利益は811億円、通期予想も上方修正

2018年2月5日に行われた、三菱自動車工業株式会社2018年3月期第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

スピーカー:三菱自動車工業株式会社 副社長執行役員 CFO 池谷光司 氏

2017年度 第3四半期累計(4~12月) 業績サマリー 【前年同期対比】

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池谷光司氏:今日はお忙しいなか、また遅い時間にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。CFOの池谷です。

これより弊社の2017年度第3四半期の決算をご説明します。

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その後、みなさま方からのご質問にお答えしたいと思っております。

まず2ページをご覧ください。第3四半期の業績のまとめです。

堅調であった上期までの流れを、維持しております。売上高が前年同期から13パーセント増加の1兆5,181億円、営業利益は646億円、営業利益率は4.3パーセントでした。また、経常利益は811億円、純利益は701億円です。

前期の大幅な赤字から黒字へと、改善しております。

販売台数です。ピックアップトラックが好調なタイ、新型エクスパンダーを投入したインドネシア、アウトランダーの販売が引き続きな中国により、前年同期から15パーセント増加し77万7,000台となりました。

2017年度 第3四半期累計(4~12月) 営業利益増減分析 【前年同期対比】

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次に3ページで、第3四半期の累計営業利益の増減分析を、昨年度同時期と対比しております。昨年232億円の赤字から、今年、646億円と増益になっております。

まず台数・車種構成です。好調なアセアン、中国での台数の増加、日本での回復などにより、189億円の増益となりました。

次に販売費用です。158億円の増加となりましたが、これはとくに米国と日本でのインセンティブや、ブランド強化のための広告宣伝費を増加したことによるものです。

次にコストの低減が270億円の改善となり、この内、日産とのアライアンスのシナジー効果が約170億円含まれております。

為替は、タイバーツが悪化しましたが、米ドルやユーロなどの主要通貨で好転したため、142億円の増益となりました。

その他の項目です。昨年度大きく計上しました市場措置費用が、半額で減少したこともあり、435億円の増益となっております。

2017年度 第3四半期 バランスシート(BS)/フリーキャッシュフロー(FCF)

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次のページをご覧ください。バランスシートと、フリーキャッシュフローの状況をご説明します。

まず現預金は、昨年度末より226億円減少いたしましたが、引き続き5,342億円を保有しております。自己資本比率は48.1パーセントと、健全な財務状況を維持しております。

また、フリーキャッシュフローについては、昨年の大幅なマイナスからは改善したものの、燃費不正問題の支払などが今年残っており、この影響で、12月末で271億円となっております。

積極的な投資を継続する一方で、継続的な成長のための設備投資を積極化しております。今後も手元資金を有効な成長投資に振りわけて、企業価値の向上に努めたいと思います。

2017年度 第3四半期累計(4~12月) 小売台数実績 【前年同期対比】

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1ページ飛んで、6ページをご覧ください。小売台数実績です。

第3四半期累計は全地域で、前年を上回る実績となりました。昨年12月に発表した中期経営計画「DRIVE FOR GROWTH」の中で、主力地域としたアセアン、豪州、ニュージランドは、好調な販売を持続しております。

注力地域としている中国が順調に販売を伸ばしており、厳しい販売競争が続く北米でも、前年を上回ることができました。

また、いわゆる回復地域としている日本国内のマーケットは、昨年度は燃費不正問題の販売の落ち込みが回復し、全世界の販売台数は77万7,000台と、前年同期から15パーセントほど増加いたしました。

2017年度 第3四半期累計(4~12月) 地域別実績:日本

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次の7ページです。主要な地域ごとに、まとめております。

日本では、軽自動車「eKワゴン」「eKスペース」の販売が好調・復調です。それと「ACTIVE GEAR」シリーズの効果で、一昨年の2015年度レベルまで販売台数が回復し、前年同期に対し24パーセント増加しました。

昨年(2017年)12月に、待望の新モデルである「エクリプスクロス」の事前受注を開始しました。発売は3月を予定しております。受注にあたっては新しい車選びのかたちとして、自宅にいながらショールームにいるような体験ができる「ナイトショールーム」を開催して、たいへん好評を博しております。

今後はこのエクリプスクロスをテコとして、販売のさらなる拡大に取組みたいと思います。

ブランド再構築の取組の1つとして拡充に取組んでいる電動ドライブステーションについては、2月3日に島根県松江店をリニューアルオープンし、現在、全国で25店舗までリニューアルが進んでおります。

2017年度 第3四半期累計(4~12月) 地域別実績:アセアン

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次のページはASEANです。ASEANの販売は引き続き好調に推移しており、前年同期を大きく上回る25パーセントの増加となりました。当社の主要マーケットのタイとフィリピン、インドネシアでは、いずれも好調な販売を維持しております。

タイは、マスターセールスの強化や、販売網の拡充などを行ってきた効果が出て、ピックアップトラックの「トライトン」などを中心に、第3四半期も販売が好調に推移し、前年を上回る伸びとなっております。

次にフィリピン。当社が高いシェアをもっているマーケットで、広告宣伝の強化や競合他社比較試乗会などにより、「パジェロスポーツ」が大きく台数を伸ばすことができました。

また昨年現地生産化した「ミラージュ」「ミラージュG4」も販売を強化し、好調な市場でのプレゼンス向上と、台数の増加に取組んでおります。

次にインドネシアです。今年度より新しく製造会社と販売会社を立ち上げ、ビジネスモデルの刷新を図っており、好調なスタートとなっております。今回導入した、新型のMPVエクスパンダーがたいへん好評で、今後さらなる販売増加を目指したいと思っております。

ベトナムでも積極的に事業展開を進めており、この1月にベトナム政府との電動車の普及拡大関する覚書を締結し、さらに主力車種である「アウトランダー」の現地生産を開始しております。

2017年度 第3四半期累計(4~12月) 地域別実績:中国

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9ページです。中国は、第3四半期においても、昨年現地生産化したアウトランダーを中心に、好調な販売が持続しており、前年同期比63パーセントと大幅な増加となりました。

今後のさらなる拡販のために、新規ディーラーの開業の促進、1店舗当たりの販売台数の増加を図って、シェア拡大に向けて引き続き取組みたいと思います。

この他、ディーラーに対する販売強化トレーニングを実施し、1店舗あたりの販売台数の拡大を図ります。

2016年度末の210店舗から、2017年の12月末時点で300店舗まで増加しており、予定どおり進捗しております。中期経営計画の最終年度である2019年度末までに、400店まで増やす計画です。

2017年度 第3四半期累計(4~12月) 地域別実績:北米

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次に北米です。

米国で全需が前年比減少となり、また厳しい販売競争が続くなか、当社は主力車種のアウトランダーの販売を伸ばして、前年同期を3パーセントほど上回る結果となりました。

昨年12月には、「アウトランダーPHEV」の投入を行いましたし、この1月からエクリプスクロスの出荷を開始しており、この四半期の新車をテコに販売拡大を目指したいと思います。

2017年度 第3四半期累計(4~12月) 地域別実績:欧州(含むロシア)

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次のページをご覧ください。欧州です。

販売台数が西欧で減少した一方で、ロシアでの販売台数が回復し、地域全体で前年同期を上回る結果となりました。

西欧では、第2四半期と同様に当社が相対的に強いドイツ、イギリスで、堅調な販売を維持しましたが、その他の国では前年を下回りました。

新型の「エクリプス クロス」は、順調な立ち上がりとなっており、今後の販売拡大が期待できるスタートとなっております。

また、ロシアの需要が回復する中で、当社は販売金融や広告宣伝の強化を行い、昨年に生産を再開した新型のパジェロスポーツを中心に、販売が力強く回復しております。

2017年度 第3四半期累計(4~12月) 地域別実績:豪州・NZ

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次の12ページです。豪州・ニュージーランドで、ASEANとならんで当社が高いシェアを持つ地域です。

この第3四半期も、当社が得意とするSUV・ピックアップトラックを中心に着実に販売を伸ばしており、前期を大きく上回る販売となりました。

また、アウトランダーPHEVは、豪州で環境性能が高く評価され、「Green Car of the Year 2017」を受賞いたしました。引き続き、当社の強みである豪州・ニュージーランド市場で拡大傾向にある、SUVや小型商用車の販売に注力したいと思います。

2017年度 第3四半期累計(4~12月) 地域別実績:中南米・中東ア

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次のページをご覧ください。

まず中東です。全需の回復には時間がかかると見られていますが、当社は湾岸諸国でのフリート商談の獲得などにより、前年同期を上回る実績となりました。

その一方で、アフリカは需要の低迷が続き、前年同期マイナスとなっており、中東は全体としては前年同期並みにとどまっています。

中南米は、全需が回復の傾向にあり、当社はフリート需要を取り込みながら、ピックアップトラックを中心に前年同期を上回る台数となりました。

14ページは省略します。

新型2車種の販売立ち上がり状況

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15ページ以降では、直近のトピックについて触れます。まず15ページです。新型2車種、「エクスパンダー」と「エクリプスクロス」の状況です。

まずエクスパンダーです。インドネシアで10月より販売を開始し、引き続き好調な受注を維持しております。1月末時点の累計受注台数は5万8,000台を超える状況となっています。今後は、来年2018年にはフィリピンはタイなどにも輸出展開を行って、ASEANでのさらなるプレゼンス向上を目指し、販売を拡大したいと思います。

それから、グローバルモデルのエクリプスクロスです。昨年(2017年)10月より欧州向けの輸出を開始し、さらには豪州オーストラリア、北米にも展開しております。

グローバルでは、1月末時点で小売台数実績は4,000台を超えております。また、日本では昨年12月22日より予約受付を開始し、1月末時点での受注台数は、発売前の段階ながら3,000台を超えております。

1月9日から開始しているNIGHT SHOWROOMは、当社のこの本社の1階のSHOWROOMからライブ配信を行うもので、ご自宅にいながらインターネットにつなぐだけで、車を見たり開発担当者やモータージャーナリストの方に質問できる新たなWeb施策ということでご好評いただいており、1月末までの累計アクセス数は6万5,000件を超えました。

また、エクリプスクロスは、アメリカでも高いデザイン性をご評価いただき、「シカゴアテネウム・グッドデザイン賞」を受賞しています。今後、順次約80ヶ国への展開を進める計画で、さらなる販売の拡大を目指したいと思います。

顧客サービスの強化: 販売金融

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次のページをご覧ください。販売金融の強化です。

お客さまに競争力の高い金融サービスを提供することを通じて、お客さまのロイヤルティの向上をさせること、それからディーラーの方々への販売支援を強化することで、日産ルノーとのアライアンスを活用して、販売金融サービスの提供を昨年来取り組んでいる状況です。

すでに日産の販売金融子会社と提携し、昨年(2017年)の6月にオーストラリア、7月にタイ・ニュージーランド・カナダと、サービスの提供を始めております。

これに加え、先ほど(2018年2月5日)プレス発表した、ルノーとのはじめてのアライアンスです。オランダにおいてもルノーの販売金融子会社であるRCI Bank and Servicesと提携して、ファイナンスサービスを開始します。

今後はそれぞれの地域ごとに、アライアンスの中の強いパートナーと組んで、サービス適用の地域の拡大を検討したいと思っています。

生産体制の整備

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次の17ページです。生産体制の状況です。

今年も生産体制の内外の整備には取り組んでいます。国内では、10月に岡崎製作所でエクリプスクロスの生産が開始されたわけですが、これに伴い、昨年(2017年)12月20日からRVRの生産を岡崎製作所から水島製作所へ移管いたしました。これにより、国内の生産体制の最適化が進んでおります。

また、今年度に操業を開始したインドネシア工場でも、エクスパンダーの好調な受注に伴い、昨年10月から2直生産体制を前倒しで導入し、操業も順調に進んでいます。

今後もインドネシアの工場は、ASEAN地域における重要な生産拠点としてさらに強化する予定で、生産能力を年間16万台まで、引き上げる予定です。

設備投資・研究開発費

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次の18ページです。上期に引き続いて、将来の成長に向けての投資を着実に進めております。

第3四半期までの進捗率が設備投資で66パーセント、研究開発で62パーセントとなっております。

設備投資の主な項目としては、エクスパンダーあるいはエクリプスクロスの新車の生産開始に向けた設備投資です。岡崎では、新しい試験施設への建設投資を急ピッチで進めております。国内の電動ドライブステーションの展開、あるいはブランド再構築に向けた販売ネットワークの整備等も行っております。また、働きやすい環境の実現に向けたIT投資などとなっております。

研究開発では、来期以降に投入する新型車開発に向けて開発リソースを増強している段階です。開発のアウトソーシングも積極的に進めており、エンジニアリング会社への業務委託なども積極活用し、リソーシスの確保を取り組んでいる状況です。

私どもとしては、CVや電動化技術に磨きをかけて、AI技術あるいはコネクテッドカーの技術などを融合させ、車の新たな価値を生み出していきたいと考えており、このような分野に積極的に投資ていきたいと思っております。

2017年度 通期業績見通し 【前回公表対比】

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次に、通期業績見通しです。20ページをご覧ください。

2017年度通期業績見通しは、第3四半期までの好調な販売に加え、コスト低減が順調に進んでいることもあり、本日通期業績見通しを上方修正しました。

売上高は5パーセント増加の2兆1,000億円。営業利益は36パーセント増の950億円、営業利益率4.5パーセントです。経常利益は39パーセント増加の1,100億円。当期純利益は47パーセント増加の1,000億円を計画しております。また、販売台数は、6パーセント増加の109万台となる見込みです。

営業利益率推移 ~V字回復の軌道に乗せるトレンドを堅持~

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次に21ページです。中期経営計画の目標である2019年度の営業利益率6パーセント以上達成という目標に向け、V字回復の軌道を維持しております。今年度は、期初計画で営業利益率3.5パーセントを計画しておりましたが、今回の上方修正により4.5パーセントまで上昇する見込みです。

2017年度 通期見通し 【前年度対比】

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次のページをご覧ください。通期業績見通しと前年度の比較です。

昨年が通年で51億円でしたので、950億円ということで、899億円ほどの増益となります。

内訳は、まず販売関連で、重点地域であるASEAN・北アジア・日本を中心に台数が増加している一方で、拡販のための販売費が増加したことから70億円の増益を見込んでおります。

コスト低減は順調に進んでおり、400億円の増益を見込んでおります。また、為替は、足下の状況を踏まえ60億円の増益を見込んでおります。なお、第4四半期としてはUSドルで108円、ユーロで135円、タイバーツで3.49円と見ております。

その他は、研究開発費あるいはIT投資などで費用の大幅な増加が見込まれますが、昨年度大幅に計上した市場措置費用の反動の影響もあり、369億円の改善を見込んでおります。結果として、今期は950億円の営業利益を確保する見込みです。

株主還元

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次のページをご覧ください。当期の期末配当は、業績の回復が堅調に進んだこともあり、配当予想を修正いたします。

期末配当額については、成長投資とのバランスも考慮しつつ、従来予想から3円増配の10円としています。

2017年度 通期 営業利益見通し増減分析 【前回公表対比】

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当社は、この第3四半期において計画を上回る実績となり、業績見通しの上方修正をいたしました。今期はこの計画を確実にやりきるとともに、再生に向けた手を緩めることなく必要な投資を継続し、将来の成長に向けた基盤作りを着実に進めたいと思います。

ご説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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