なかなかお金が貯まらない。毎月ちょっとずつ貯金はしているものの、なかなか思うように増えない。そんなお悩みを抱えている人、非常に多いのではないでしょうか。そういう人は、お金を貯める習慣がついていないだけかもしれません。

お金を貯めることにも、ほかのことと同じようにいくつかのコツがあります。まずはそのコツを見てみましょう。

まずは財布の使い方にルールを3つ作ること

お金を貯めるためには、まず財布の使い方から見直してみましょう。財布をきちんと使う人と、ルーズに使う人とではお金の貯まり方が全く違います。

以下の3つの項目、あなたは当てはまりますか。

  1. 3日前のレシートがまだ残っている
  2. ポイントカードが7枚以上入っている
  3. 財布にいくら入っているか常に把握しているわけではない

この3つ、どれかが当てはまってしまう人は注意が必要です。

いつまで経ってもレシートが残っているということは財布に無頓着であるということですし、ポイントカードが多いのは毎回買う店や買うものが決まっておらず、毎月の消費に変動が大きい可能性があります。さらに、財布にいくら入っているかわからないときがあるというのも、お金自体に無頓着で自分の財力に関心がないということのあらわれでもあります。

そんな状態では、お金が貯まるわけがないですよね。

そこで、まずは財布の使い方について自分なりに3つのルールを設けましょう。そうすることで、自然とお金に意識が向くようになります。

以下の3つのテーマについて、ルールを作成してみてください。

  1. 財布の中身をチェックするタイミング
  2. 財布に入れたレシートの保管場所・保管期間
  3. ポイントカード・クレジットカードの枚数

たとえば、このようなルールです。

  1. 財布の中身をチェックするタイミング:毎晩寝る前
  2. 財布に入れたレシートの保管場所・保管期間:レシートは机の上に1週間分まで保管する
  3. ポイントカード・クレジットカードの枚数:ポイントカードは5枚まで、クレジットカードはブランド違いのもの2枚まで

こういうルールにしておけば、財布に対して常に意識を向けることとなりますし、自分なりのルールが明確化することで「なんとなく」の行動がなくなります。

「なんとなく」とか「気まぐれ」で生まれる行動には計画性がなく、無駄が多くなる傾向にありますから、はっきりとしたルールを決めること。これだけで無駄遣いが減ることを実感できるはずです。

貯金は絶対に「先取り貯金」

貯金にはいくつか方法がありますが、絶対に「先取り貯金」のほうがお金が貯まります。先取り貯金とは、毎月の貯金額をあらかじめ決めておき、給料日になったら先に決まったお金だけ貯金してしまうこと。余ったお金の中で生活していきます。

逆に、次の給料日までに余ったお金を貯金する、という人がいますが、これは非常にリスクが高いですよね。どんなに綿密に計画を立てていても、計画通りにいかないこともありますし、想定外の出費によってお金が余らない可能性があります。

お金が余らないということはつまり、貯金が増えないということです。余ったお金を貯金するという方法を取っているうちは、思うように貯金が増えないでしょう。

給料日にやりたい3つのこと

給料日、お金が入ってくる大事な日です。この日はやはり貯金にとっても、非常に大事な日です。この日の振る舞いでお金が貯まるか貯まらないかが分かれるのです。

給料日には、必ず3つのことを実行してください。それがこの3つです。

  1. ATMで記帳すること
  2. ローンやクレジットカードの引き落とし確認
  3. 定期預金への入金

給料日には必ず銀行のATMへ行って記帳してくること。そして、記帳した内容をきちんと確かめること。もし、中身を確かめてみて、「おかしいな」と思うことがあれば銀行に問い合わせましょう。また、出金については通帳に直接メモしてしまうのも一つの方法です。用途を書いておかないと、後から見直したときにわからなくなってしまいます。

また、ローンやクレジットカードの引き落としをきちんと確認するようにしましょう。万が一、うまく引き落としができていないとなったときにも迅速に対応できます。こういった類のものはきちんと対応しないと信用情報にキズがつきますので、いい加減なままにしないできちんとチェックしましょう。

そして、前述したとおり、先取り貯金のために決まった金額を給料日のうちに口座から抜いて、定期預金の口座に入金しておきましょう。これについては、ネット銀行を中心とし、自動でやってくれるサービスもあります。指定口座から指定金額を引っ張ってきて、定期預金口座に入金する、という一連の作業を自動でしてくれるサービスがあるので、面倒な人はぜひ利用してくださいね。

お金に関するいろんな情報を整理する

最後に、お金に関するいろんな情報についてきちんと整理し、保管しておくことが大切です。

たとえば銀行のインターネットバンギングを利用する場合、口座番号や支店番号とは別に、インターネットバンキング専用の契約番号やID、パスワードが必要となります。さらに、パスワードも「ログインパスワード」と「取引パスワード」に分かれている、なんてこともよくありますし、ワンタイムパスワードを利用しているところもあります。銀行によって必要な情報が異なるのです。

こういったことは一目見てすぐにわかるようにしておきましょう。記憶することが最も望ましいですが、複数の銀行口座を持っている場合はかなり難しいですよね。適切に管理できるのであれば、紙に書き出しても、PCにデータで保管してもいいのです。ただし、適切に管理できる場合のみです。

逆に言えば、そういった情報がきちんと把握できるように銀行口座を整理する方法もあります。不要と思われる銀行口座を解約し、本当に必要なものだけを残しておく。これだけでずいぶんすっきりするはずです。

最近では、いろんな銀行口座の残高をまとめて整理できるアプリもあるので、抵抗のない人は使ってみるのもいいでしょう。

お金を貯めるコツを掴むのは難しくない

お金を貯めるのにもコツがあると言いましたが、これってさほど難しいことではないのです。今までじっくり考えてみたことがなかっただけで、きちんと考えてみれば当たり前のように感じられるかもしれませんし、自分でもできそうだと思うかもしれません。それでいいのです。まずはお金を貯めるための土台を作ることが大事です。

まずは第一歩として、ここから始めてみてはいかがでしょうか。

大塚 ちえ