1. みんな公的年金をいくらくらいもらっているか
令和3年度の厚生年金の受給者の平均額は、老齢基礎年金も含めて1人あたり月額14万5665円、老齢基礎年金の場合は1人あたり月額5万6368円となっています。
おひとりの方も、ご夫婦の方でも決して多いという金額ではありません。
特に自営業の方が20歳から60歳まで40年間、国民年金だけに加入して保険料を払っていた場合、満額でも月額6万6250円です。
夫婦でも13万2500円と考えると、生活するのは大変な金額といえます。
すでに年金を受給されている方が年金を増やすことは難しいのですが、年金をもらうまでに時間のある方は、少しでも増やす方法があります。
2. 年金を増やす方法1. 厚生年金に加入して働く
いろいろな働き方がありますが、社会保険(健康保険や厚生年金)に加入することで、将来の年金を増やせます。
正社員でも派遣社員でも、アルバイトであっても一定の要件を満たせば厚生年金に加入することができるのです。
給与や賞与が多ければ支払う保険料は高くなりますし、将来の年金も増やすことができます。
さらに給与収入以外にも厚生年金の加入期間が長ければ、厚生年金の金額が増えます。
厚生年金の受給額は以下の計算式で計算するため、1ヶ月でも長く働くことで、将来の年金は増やせるのです。
平均標準報酬月額 × 5.481 / 1000 × 月数 × スライド率 (1.0)
自営業などで国民年金だけに加入中の方は、厚生年金の上乗せ部分がありません。
そこで厚生年金に代わる上乗せも考えましょう。
国民年金の保険料を払うことが条件になりますが、その上でできることを見ていきます。
3. 年金を増やす方法2. 国民年金の付加保険料を払う
毎月、国民年金の保険料に400円を上乗せして払うことで、65歳以降に払った月数 ×200円を受け取ることができます。
単純に金額だけで考えると、2年以上もらうことで金額を増やすことができます。
例えば、国民年金だけに加入し40年間付加保険料を払った場合、19万2000円を追加で払いますが、65歳以降1年間でもらえる年金額は9万6000円です。
2年で元が取れる点、また少ない金額で始めることができる点からも、実行しやすいと思います。