65歳夫婦の貯蓄額はいくら?

一般的に65歳といえば、勤め先を定年退職し、老齢年金の受給が開始される年齢です。

65歳夫婦ではどのくらい貯蓄を持っているのでしょうか?

その実態を見ていきましょう。

60歳代の平均貯蓄額は2427万円、中央値は810万円

金融中央広報委員会の「家計の金融行動に関する世論調査2021年」によると、60歳代の二人以上世帯の金融資産保有額は、下表のとおりです。

出所:金融広報中央員会「家計の金融行動に関する世論調査」を参考に筆者作成

60代の金融資産保有額は2427万円です。

全世代と比較しても、平均額を大幅に上回っています。

その構成比を見ると、3000万円以上保有している人が22.8%と最も多く、次いで2000〜3000万円が9.6%となっています。

老後2000万円問題が話題となった中で、金融資産を2000万円以上を持っている人は32.4%(3人に1人)と、決して安心できる状況とはいえません。

中央値は810万円、非保有世帯は約20%

全世帯の中位に位置するデータが「中央値」です。

平均値よりも実態に近いのが中央値ですが、60歳代の金融資産保有額の中央値は810万円と、平均よりも低くなっています。

また、金融資産非保有の「貯蓄ゼロ世帯」も、全体の約20%を占めています。

このデータからも、老後生活に向けた資産形成はそう簡単ではないことが見て取れます。