実際の「売電・買電」事例から読み解く

ここでは、太陽光発電を設置しているご家庭の売電・買電事例を紹介します。

【今回情報提供いただいたご家庭について】

  • 関西圏在住
  • ZEH住宅
  • オール電化
  • エコキュート
  • 蓄電池(設置費用:107万1000円)
  • 太陽光発電6.48kWh(設置費用:158万9000円・設置年:2020年)
  • 電力プラン:午後11時以降の電気料金が安くなるプラン

このご家庭における2022年の電気代

このご家庭における2022年の電気代を、電力量から算出した結果は以下の通りです。

  • 1年間の消費電気代:約16万7000円
  • 1年間の売電代:約12万8000円
  • 1年間の買電代:約10万1000円

また、単月ごとで売電代から買電代を差し引いた金額を表にまとめました。

出所:情報提供をもとに筆者作成

※金額は概算のため実際の電気料金とは異なり、基本料金は含みません。

このご家庭において、買電代の支払いが必要となったのは、冬場の1月・2月・12月のみでした。

しかし、その支払いも夏場に得た売電代で相殺され、1年間で約2万7000円の売電収入があったことがわかります。

消費電気代の約16万7000円と売電代の約2万7000円をあわせると、1年間で約19万円も太陽光発電によってまかなえています。

太陽光発電と蓄電池の設置費用で単純計算すると、約14年で回収が見込める計算です。固定価格買取制度の期間は10年であるため、実際に回収するには14年以上かかるでしょう。

情報提供いただいたご家庭の奥さまからは、「もし費用を回収できなくても、電気代を気にせずに過ごせているので、設置して良かったと感じます。」との感想をいただきました。

補助金やキャンペーンなどで初期費用を削減

情報提供いただいたご家庭では、補助金やキャンペーンをうまく活用して、初期費用を削減していました。

  • ZEHの補助金:130万2000円
  • 太陽光パネルモニターによるキャンペーン:約130万円

電力会社によっては、通常よりも太陽光発電設置の費用負担を少なくするサービスも展開しているので、詳しくは電力会社に確認しましょう。