「難平(ナンピン)買いはするな」とはどういう意味か

「難平」をご存じの方はそれほど多くはないと思います。

これは損をした銘柄が下がり続けるのをさらに買いまして、買い付け価格(コスト)を下げることを言います。

そして、株式市場の手練れの投資家では、その難平買いをいさめる人もいます。

私が金融機関勤務時代に上司に言われた言葉が強く記憶に残っています。

「難平買いは、結局は傷口広げるだけやで。やめといたほうがええ」

この傷口を広げるというのはどういうことかというと、下がり続ける銘柄を買い下がっていくことで、資産の価格は下落するのにさらに投資金額を増やしているわけですから、「買い付け価格(コスト)」は下がっているかもしれませんが、「損失の絶対額」は増えていることになります。

投資家からすれば、買い付け価格が下がって安心感もあるかもしれませんが、一方で損失額が増えているという状況を意識しておく方がよいでしょう。