3. 厚生年金、受給額のようす

次は同資料を参考に、厚生年金の受給額を見ていきます。

3.1 厚生年金の受給額【平均】

〈全体〉平均年金月額：14万4366円

  • 〈男性〉平均年金月額：16万4742円
  • 〈女性〉平均年金月額：10万3808円

国民年金に比べて、男女差が目立ちます。受給額ごとの分布もチェックしましょう。

3.2 厚生年金の受給額【分布】

厚生年金の受給額は、男女差・個人差にも着目！

平均月額の差は男女で約6万円

平均ベースで男女差は約6万円。ボリュームゾーンを比べてみても、男性が「15～20万円未満」なのに対して女性は「5～10万円未満」と、大きな差があります。

ご想像のとおり、これは男女における賃金の差が年金額に響いた結果です。特に、現在受給しているシニア世帯は働く女性が少なかったので、差がでてしまうのは当然でしょう。

今後、収入差は解消されても、出産や介護を期にキャリアダウンする女性が多いのも事実です。完全に男女差がなくなるのは、まだまだ先になりそうですね。

【ご参考】働き方ごと、夫婦世帯の平均額

年金種類ごとに、平均受給額を用いて目安となる夫婦の年金額をまとめてみます。

  • 夫婦とも厚生年金：26万8550円（夫：16万4742円＋妻：10万3808円）
  • 夫が厚生年金＋妻が国民年金：21万8854円（夫：16万4742円＋妻：5万4112円）
  • 夫が国民年金＋妻が厚生年金：16万2848円（夫：5万9040円＋妻：10万3808円）
  • 夫婦ともに国民年金：11万3152円（夫：5万9040円＋妻：5万4112円）

収入によって差があるのであくまでも目安の一つですが、働き方によって受給額が変わることは参考になります。

特に「夫が国民年金＋妻が厚生年金」の夫婦形態だと、夫ひとり分の厚生年金平均に満たないことを考えると、女性も厚生年金に加入することを検討してもいいかもしれません。