サントリー食品インターナショナル、上期は大幅な増収増益 市場環境の厳しさも攻めの姿勢を継続

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2021年8月12日に行われた、サントリー食品インターナショナル株式会社2021年12月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:サントリー食品インターナショナル株式会社 代表取締役社長 齋藤和弘 氏
サントリー食品インターナショナル株式会社 常務執行役員 経営企画本部長 三野隆之 氏

2021年12月期第2四半期決算説明会

齋藤和弘氏:みなさま、本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。サントリー食品インターナショナルの齋藤でございます。まずはじめに、新型コロナウイルス感染症に罹患されたみなさまと、関係者のみなさまに心よりお見舞い申し上げます。日本もそうですが、ワクチンの接種が進む一方で、特に変異体の感染者数が拡大しており、予断を許さない状況が続いています。

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あらためまして、感染拡大防止に向けて努力いただいているみなさま、感染されたみなさまの診断や治療にあたられておられます医療関係のみなさまなどに、心からの敬意を申し上げたいと思います。

2021年度 第2四半期累計(1-6月)実績

本日は上期の実績をご説明し、その後、コロナ後の世界をどう見て、どう取り組むのか、今後の見通しについてご説明します。

3ページ目をご覧ください。2021年度上期業績結果をご報告します。売上収益は6,038億円ですが、こちらは非経常的な要因も含めて計算しました。営業利益は604億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は322億円と、大幅な増収増益となりました。

2020年度の通期決算時にご説明したとおり、2021年度のテーマは、「​​アジャイル・トランスフォーメーション」「変革を迅速に」ということでしたが、確実な成長を目指して、躊躇なく攻めるところは攻めてきました。市場環境の厳しさが続いたものの、上期としては想定を上回る実績を出すことができています。

当社への影響

当社事業の上期の状況について、リージョン別に為替樹立で説明します。昨年末から新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンなどの影響を受け、特に年初の1月、2月は影響が大きかったと思います。3月以降になりますと、日本あるいは欧州でも、ロックダウンあるいは営業自粛要請などが緩和され、力強い回復基調を継続しています。

もちろん、リージョンごとの市場環境の回復ペースにはばらつきがあります。その中でも全リージョンでトップラインの成長に徹底してこだわり、ブランドへの活動に集中した一方、コストマネージメントを徹底した結果、大幅に前年を上回り、第2四半期の売上収益は18パーセント増、上期計では7パーセントの増収となりました。

資料の一番下のラインをご覧ください。2019年度との対比においても、その差を縮めてきました。一方、当社の主要市場におけるマーケットシェアも拡大することができました。戦略の方向性の正しさをあらためて確信しています。下期以降もトップラインの成長にこだわり、攻め続けていきたいと考えています。

コロナ後の機会

このコロナ禍の状況で、何を学んで何を今後に活かすかです。まず、定番ブランドの強さがさらに顕著になってきていると考えています。それぞれの国やエリアで長く愛されている定番ブランドの強さが鮮明になった背景には、買い物や外食などの行動抑制もそうですが、真っ先に思い起こしていただけるブランドに、よりお客さまの信頼が高まる傾向が見て取れたことがあります。

また、需要が急増したオンラインデリバリーも引き続き伸長しています。他方、安心安全への意識もさらに高まっているということで、お店に行き、自分の目で成分表示などを確認する傾向も高くなってきています。購買における消費者体験のデジタルとリアルの融合も、新たな方向性として捉えていく必要があると考えています。

さらに、経営戦略の大きな柱の1つとして、サステナビリティの取り組みを強化していきます。今後はこれを加速していくことになると思いますが、「人と自然と響きあう」「水と生きる」という当社グループ根幹のモットーは当社のモノ作りの大きな柱であり、お客さまに支持される要素としてさらに重視していきます。

コロナ後の機会 – 定番ブランドの強さ

先ほどお伝えした定番ブランドの状況です。日本の「伊右衛門」、ベトナムの「TEA+」、オセアニアで伸長を続けますエナジーカテゴリーの「V」、フランスの「Schweppes」とありますが、ブランドイノベーションという戦略の我々の重要な第一番の柱となっています。この方向性の正しさをあらためて確信することができました。

コロナ後の機会 – サステナビリティへの取り組み

CO2削減については、4月に改訂しました「環境目標2030」の達成に向けて、2022年までに日本、米州、欧州すべての自社生産研究拠点63ヶ所での電力を100パーセント再生可能エネルギーに切り替えることを目指す、と7月に発表しました。

また、内部炭素価格制度を年内から順次導入し、2030年までに脱炭素を促進するために、グループをあげて1,000億円規模の投資を実施する予定です。プラスチックについても、サステナブル化100パーセントを目指し、全20リージョンで取り組みを加速させていきます。

日本では2025年の目標50パーセントを、3年前倒しの2022年度に達成することを目標に取り組んでいます。欧州においても、2025年の目標は50パーセントということで、先ほどお伝えしたとおり、サステナブル100パーセントに向けて強力に推進していきたいと考えています。

今後も社会課題の解決に向けて、グループ一丸となってサステナビリティ経営に継続して取り組んでいきたいと考えています。

戦略の柱

あらためて、成長戦略について簡単にご説明します。「First Mover」と「Game Changer」を成長戦略の柱とした取り組みについては、継続というよりも加速していきたいと考えています。

もちろん、M&Aなどの非連続的成長を目指す投資機会についても積極的に探査を実施しています。現場の成長を支える取り組みとして、センターオブエクセレンスによるリージョンの垣根を超えた相互サポート、および今年度から新設したアジアパシフィックリージョンに本社部門の一部移転などを行い、リソースをよりフロントラインに集中させることも確実に実行しています。

構造改革についても、日本の自販機事業で売上の維持拡大と業務効率化の2軸を同時に加速させるため、来年度からの組織改変に向けて着々と準備を進めています。

欧州業務用ビジネスは新規事業の獲得、販売ルートの効率化などを計画的に進めており、すでに効果が出始めています。

2021年度 第2四半期累計(1-6月)の年間進捗率

下期の見通しについてです。年間予想に対する進捗については、第1四半期に続いて第2四半期も全リージョンにおいて、売上収益、営業利益ともに想定を超えています。

他方、足元ではみなさまご案内のとおり、変異型ウイルスの感染者数の拡大が全世界的に見られています。その対応に対する濃淡、特にワクチン接種の進捗もかなりありますし、市場環境は当初の想定以上に変動が激しく、予想が難しくなってきていると認識しています。

このような状況下でも、トップラインの成長に向けた攻めの姿勢で投資を行っていきます。また、予測の難しい市場の状況変化に素早く対応し、守りを柔軟に組み合わせていくことが重要になっていくと思います。

年初の発表の時に、2022年度にはコロナ前の2019年の水準に戻す、あるいはそれを超えていくことを目標にするとお伝えしましたが、今年の既存事業ベースの営業利益については、2019年の利益を1年前倒しして、本年度での達成を目指して取り組んでいきたいと思います。

なお、中間配当は前年同額の39円です。

私からは以上です。ここから先の詳しい説明は、常務の三野から申し上げます。

2021年度 第2四半期累計(1-6月)実績 (セグメント別)

三野隆之氏:三野でございます。私から補足説明をします。11ページのセグメント別の業績をご覧ください。以降、為替中立でご説明します。

まず売上収益ですが、日本は緊急事態宣言およびその延長の影響を受けたものの、ほぼ前年並みとなりました。海外は各セグメントにおいて2桁以上の増収です。また、セグメント利益は全セグメントにおいて大幅な増益となりました。

2021年度 第2四半期累計(1-6月)実績①

日本の売上収益は2,980億円、営業利益は176億円となりました。第2四半期も緊急事態宣言が継続されるなど、上期を通じて新型コロナウイルスの影響を受けましたが、清涼飲料市場は前年比100パーセントと推定されます。

当社はコアブランド活動の強化ならびに新商品を積極的に投入し、販売数量は前年比103パーセントのシェアを拡大しました。売上収益も第2四半期で大きく反転し、自販機・コンビニチャネル販売減少によるマイナス影響が継続するものの、リニューアルを実施した「伊右衛門」「クラフトボス」、そして小容量の500ミリペットサイズへの注力が商品構成の改善に貢献しました。

その結果、営業利益は4月以降の大幅な売上増、商品工程の改善などとともにサプライチェーンでの取り組み、コスト削減活動が寄与し、上期で58.7パーセント増となりました。

2021年度 第2四半期累計(1-6月)実績②

アジア、パシフィックリージョンの売上収益は1,487億円、営業利益は236億円となりました。アジアは変異株の感染者数拡大による規制、制限強化の影響を受けています。他方、第2四半期においては、ベトナム飲料事業が引き続き成長を牽引し、タイ飲料事業、健康食品事業も増収となりました。

営業利益は、売上増に加え、ミックスの改善、コストマネジメント徹底により、大幅な増益となりました。ベトナムは引き続き「TEA+」「Sting」が牽引し、市場シェアもさらに拡大しました。タイ飲料事業も、Pepsiブランドが好調に推移し、「TEA+」も好調に推移したため、市場シェアも拡大しました。

健康食品事業は、「BRAND'S Essence of Chicken」に割賦を集中した結果、3月以降大きく販売トレンドが回復し、累計で増収となりました。

オセアニアは、食品はロックダウンの影響を強く受けていますが、「V」がマーケティング活動強化により大きく伸長し、エナジーカテゴリー市場を牽引したため、大幅な増収増益を達成しています。

2021年度 第2四半期累計(1-6月)実績③

欧州の売上収益は1,111億円、営業利益は188億円となりました。3月以降のワクチン接種の進捗に伴い、各国で制限緩和が進展し、市場回復を追い風に当社主要国の販売トレンドも大きく反転しました。売上大幅増に伴う減価利益増に加え、コストマネジメントを継続した結果、大幅に増収増益となりました。

フランスは家庭用チャネルの好調を維持し、業務用チャネルも6月より夜間外出規制撤廃などにより回復基調となっています。「Orangina」「Oasis」「Schweppes」それぞれのコアブランドが2桁以上の成長となりました。

英国は「Lucozade」「Ribena」がともに前年越えとなり、特に屋外アクティビティなどの再開に伴い、「Lucozade Sports」が力強く回復し、売上増分に寄与しました。

スペインは家庭用チャネルが引き続き堅調に推移しましたが、業務用チャネルも規制緩和の進展に伴い回復し、「Schweppes」が累計で2桁増となりました。

2021年度 第2四半期累計(1-6月)実績④

米州の売上収益は460億円、営業利益は58億円となりました。家庭用チャネルが好調を維持し、業務用チャネルも第2四半期より急速に回復したことに寄与し、増収となりました。営業利益は売上増および業務用回復に伴うチャネルティクスの改善、コスト削減が継続的に寄与し、大幅な増益を達成しました。

以上、2021年第2四半期決算についてご説明しました。アジアで感染者数拡大に伴う制限強化となり、日本も緊急事態宣言が延長されている一方、欧米で制限緩和が進みますが、原材料高騰が顕在化するなど、楽観を許さない状況です。当社は攻めの姿勢を維持し、変化に対して柔軟に素早く対応していきます。私からは以上です。

記事提供:ログミーファイナンス

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