フォースタートアップス、1Qは増収増益 主軸のタレントエージェンシーの受注が好調で通期予想を上方修正

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2021年8月24日に行われた、フォースタートアップス株式会社2022年3月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:フォースタートアップス株式会社 代表取締役社長 志水雄一郎 氏

会社概要

志水雄一郎氏:ただいまより、2022年3月期第1四半期決算説明会を開始させていただきます。

まずは、会社概要です。フォースタートアップス株式会社は、2016年9月に設立し、日本で初めてのセグメント名である「成長産業支援事業」を展開しています。

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沿革

沿革です。東証1部に上場しているウィルグループの子会社として、1事業部門からスタートしました。2016年9月に法人化し、2020年3月に東証マザーズに上場しています。

ミッション・ビジョン・バリュー①

ミッション・ビジョン・バリューをご紹介します。7月に「(共に)進化の中心へ」という新ミッションを発表しました。「進化の中心とは何か」を時代に合わせて常に問い、その目標をアップデートし続けていく姿勢を表現しています。

また、あえて「(共に)」と表現している理由は、支援者という立ち位置のみならず、時には自らが時代を作る主体者、創造主にもなるという覚悟を示しています。

ビジョンは「for Startups」です。2018年に社名変更し、私たちが掲げていた「フォースタートアップス」を社名とし、それにより私たちの世界観は広がっています。

ミッション・ビジョン・バリュー②

「Startups First」「Be a Talent」「The Team」の3つのバリューを掲げています。このバリューに人が集い、そして、共に戦い続けています。

創業の背景

創業の背景です。かつて日本は強く、世界で見てもGDPは2位、生産性も2位、競争力は1位、そして賃金水準も3位で、豊かな生活を誇っていました。しかし、「平成の失われた30年」と言われる期間を過ぎ、現在ではGDPが3位、生産性は25位です。そして、賃金水準は25位、競争力は34位まで下がっています。

その原因は、新しい、強い新産業が生まれなかったことです。直近の半期でのベンチャー投資は、アメリカでは16.4兆円、中国では7.9兆円ですが、日本では0.3兆円に留まっています。そこから生まれたユニコーン企業の数は、アメリカでは388社、中国では157社ですが、日本では12社で、ここに大きな格差が生まれています。

このユニコーン企業から、成長力があり、国の競争力にもつながる、次なる企業が生まれていきます。そのため、私たちフォースタートアップスは、かつて強かった時代のように、新たなトヨタ、新たなソニー、新たなパナソニックを作るべく、また強い産業を作るための構造作りに挑戦していきたいと考えています。

成長産業支援事業 概要

現在のフォースタートアップスの事業ポートフォリオは「ハイブリッドキャピタル」と「スタートアップエコシステム」を構成する事業とサービスです。

ハイブリッドキャピタルに関しては、起業から転職までを支援する「タレントエージェンシー」と、ベンチャー投資を行う「フォースタートアップスキャピタル」を5月に設立しました。

また、新たにオープンイノベーションを手掛けるチームを設立し、資金調達支援、データ課金、Public Affairsなどを進めています。

成長産業支援事業を支えるTechLab.

私たちフォースタートアップスを支援するのはテクノロジーチームで、成長を支える「STARTUP DB(スタートアップデータベース)」や社内システムは、自社のエンジニアが作っています。

フォースタートアップスの強み

フォースタートアップスの強みです。ベンチャー支援は、国家戦略でもあり、成長産業や新興市場への資金流入はさらに拡大傾向で、DX化やオンライン化は人材獲得競争拡大の一途です。

また、ベンチャーキャピタルと連携することにより、イノベーションに関わるプレイヤーとのネットワークはさらに拡大し、過去の人材支援数累計1,820名の中で、約32.6パーセントがハイレイヤー、幹部クラスとなっています。

STARTUP DB 概要

スタートアップに特化した「STARTUP DB(スタートアップデータベース)」を構築しています。「STARTUP DB」は、2018年からスタートし、現在では1万3,000社のスタートアップ情報を集約した、国内を代表する情報プラットフォームとなっています。テレビや新聞、Webメディアなどで、企業価値ランキングや調達ランキングなどを発表する際の元データとして活用されています。

独自のスタートアップデータベースにより、「成長産業市場」を可視化

このデータベースの構築は、私たちの大きな強みとなっています。登記簿や官報などをテクノロジーで収集し、さらにベンチャーキャピタルのみなさまから、投資先のポートフォリオの優先順位情報などを獲得します。それにより、1万3,000社の成長企業とマーケット全体を序列化し、独自の成長性ランキングを持っています。

その成長性ランキング上位に対して、人材の支援を行うのがタレントエージェンシーで、資金の支援を行うのがフォースタートアップスキャピタルです。また、大企業とのビジネスアライアンスなどを展開するオープンイノベーションを組み合わせ、日本から世界で勝てるチームを育成していくビジネスサイクルは、模倣困難性が非常に高いと考えています。

調達市場・VC関連のニュース①

市場環境です。国内ではSBIやWiLなどが、1,000億円以上の新規ファンドを設立しました。グローバルにおいてはTiger Globalが、過去最大となる7,000億円のベンチャーファンドを設立し、その資金により、例えばセコイアなどが出資を決めたSmartHRは156億円を調達してユニコーン企業になっています。

調達市場・VC関連のニュース②

4月から6月の調達総額は、昨対比でプラス28.6パーセント成長しており、1社あたりの調達額も引き続き増加傾向にあります。

参考:政府のスタートアップ企業支援策

参考に、政府のスタートアップ企業支援策をご紹介します。内閣府が2020年に発表した日本の成長戦略は、ユニコーン企業を2025年までに50社創出することと、ベンチャー企業へのVC投資額の対名目GDP比を2022年までに倍増することです。

また、オープンイノベーション促進税制や、グローバルに活躍するスタートアップ企業の創出・育成にも取り組んでいます。

スタートアップ資金調達市場【年次】

資金調達市場は、この5年間でCAGR25パーセントの成長を遂げています。新型コロナウイルスの影響を受けて、伸びは若干鈍化していますが、アメリカや中国でもベンチャー投資をより拡大している傾向があり、日本でもさらなる成長が見込まれています。

【タレントエージェンシー】市場規模

主軸となるタレントエージェンシーの市場規模をご紹介します。人材紹介市場は2019年において5,874億円の市場規模があります。その中でホワイトカラーの人材紹介市場が3,080億円、さらにその中のテクノロジーセクター、情報通信産業は748億円の市場規模となっています。

私たちが手掛ける領域である、国内有力スタートアップにおけるCxO・ハイクラス人材紹介市場はおよそ100億円と見立てています。さらに、この領域以外にも染み出していく可能性があります。

【タレントエージェンシー】市場の成長ポテンシャル

市場の成長ポテンシャルについてご説明します。資金調達市場がCAGR25パーセントで成長する場合、4年後の2024年には国内有力スタートアップにおけるCxO・ハイクラス人材紹介市場は250億円規模まで拡大すると考えています。

フォースタートアップスは、この中で圧倒的なシェアを握りながら拡大・拡張を目指していきます。

2022年3月期通期業績予想を上方修正

5月に発表した2022年3月期業績予想ですが、8月5日に上方修正しました。売上高は22億円、営業利益は4億5,000万円、経常利益は4億5,000万円、当期純利益は3億1,000万円とさせていただきました。

第1四半期での上方修正となったため、感覚値としてはアグレッシブすぎず、保守的でもないという感覚での数値とお考えいただければと思います。

2022年3月期 通期業績予想 上方修正の理由

上方修正の理由は、主軸であるタレントエージェンシーの好調な受注を背景としています。もともと想定していた受注予算に対して、四半期で予算超過受注額はプラス1億6,300万円です。

要因として、市場が好況であること、営業戦略が順調に進んだこと、そして採用から育成、マネジメントシステムまでが順調に機能していることの3点が挙げられます。

業績予想に対する進捗

業績予想に対する進捗は、売上高が23.9パーセント、営業利益、経常利益が31パーセントとなります。進捗は今後も好調だと考えているため、今期に関しては、来期以降の成長を見越して積極的な成長投資を行い、さらに高い売上高、利益水準を目指していきたいと思います。

2022年3月期方針

2022年3月期方針です。第2創業期を「ハイブリッドキャピタル元年」と捉え、特に積極的な採用を継続していきます。年間過去最大となる50名以上の人材採用を予定しています。

年度売上高推移

年度売上高推移は、今回上方修正した22億円という通期業績予想を加えると、この5ヶ年はCAGRプラス31パーセントの成長を果たしていく予定です。

2022年3月期を「ハイブリッドキャピタル元年」と位置付け、しっかりと投資を行いながら、今後も成長していきたいと考えています。

2022年3月期第1四半期実績

2022年3月期第1四半期業績は、売上高は5億2,500万円、対前年74.9パーセント成長、営業利益は1億4,100万円、対前年215.5パーセント成長となっており好調です。

全社受注額推移

全社受注額推移も過去最高となる5億7,600万円という数字になりました。

正社員数推移

正社員数推移です。採用強化を推進し、社員数は順調に増加しています。前四半期対比で見ると、15名の増員となっています。

【タレントエージェンシー】ビジネスモデル

各サービスの状況についてご説明します。まずはタレントエージェンシーのビジネスモデルをご紹介します。起業支援サービスは、ベンチャーキャピタル、大学などと連携し、起業潜在層に対して起業を提案、さらに事業案と資金提供を行います。強い企業になるための種を生み、その成功報酬として手数料収入などを得ます。

人材紹介サービスは、ベンチャーキャピタルなどから投資先のポートフォリオの優先順位上位のチームをご紹介いただき、企業における経営課題を確認し、その課題を解決できるCxO・幹部人材を紹介します。外部のデータベースなどからその人的支援に見合う方をハンティングし、入社が決定した場合に成功報酬などをいただく仕組みです。

【タレントエージェンシー】四半期売上高推移

タレントエージェンシーの四半期売上高推移です。こちらも好調に推移し、過去最高の5億1,000万円となりました。前年同四半期比でプラス75パーセント成長、直前四半期比で見てもプラス42.9パーセント成長となりました。

【タレントエージェンシー】人材紹介 取引数と単価

好調の要因となったものは取引数で、圧倒的に過去最高となる178人をご支援いたしました。単価は高単価を維持しており、この掛け算が高い売上高につながっています。

【タレントエージェンシー】起業支援

フォースタートアップスならではの起業支援として、新規に6社目をプロデュースしました。「NABLA Mobility」はボストン・コンサルティング・グループ出身の方が、空のスマートカーナビを展開するスタートアップとして設立しました。

さらに、2019年4月までにインキュベイトファンドとともに設立を支援した「ユアマイスター」「グラファー」「TERASS」の3社は、次の調達ラウンドにすでに進み、企業体として順調に成長しています。

【タレントエージェンシー】支援実績企業例

転職・中途採用を支援している企業群をご紹介します。スライドに並んでいるような日本を代表するスタートアップ群に対して、私たちが中途採用を支援しています。

【タレントエージェンシー】転職支援実績例

過去に支援させていただいた1,800名以上の中で、その約10パーセントがCxO・経営幹部層です。その方々の事例は「EVANGE(エヴァンジェ)」というオウンドメディアにて特集を組んでいますので、ぜひみなさまも参考にしていただければと思います。

過去に転職を支援してきた方々の中でも、特に目立った活躍をされている方をご紹介します。例えば、ココナラのCEOの鈴木さま、SmartHRのCOOの倉橋さま、BASEのCOOの山村さまをはじめ、フォースタートアップスでは、大変重要な役割を担われている方々の転職を支援しています。

TOPICS:グロービス経営大学院 アルムナイ・アワード

トピックスですが、タレントエージェンシーを管掌する常務取締役の恒田有希子が、グロービス経営大学院のアルムナイ・アワードを受賞しました。

【オープンイノベーション】ビジネスモデル

オープンイノベーションサービスについて、まずはビジネスモデルからご紹介します。資金調達支援においては、スタートアップ企業等から調達金額に応じた手数料を頂戴します。

データベース課金においては、大企業を中心としてデータ利用料が収入となります。

Public Affairsは、行政・公共団体に各種プロジェクトが採択されることで、調査レポート作成収入などを得ています。

【オープンイノベーション】四半期売上高推移

オープンイノベーションの四半期の売上高推移です。こちらも堅調で、前年同四半期比でプラス62.4パーセント成長を示しています。受注も順調に積み上がっています。

TOPICS:【Public Affairs】地方自治体とも連携をスタート

トピックスですが、地方自治体との連携をスタートしました。1つの事例としては、浜松市のインキュベーションプログラムを受託しています。

TOPICS:【Public Affairs】地域密着型プロジェクトの受託

地域密着型のプロジェクトも受託しました。渋谷区において、東急不動産とともに、スタートアップエコシステムを構築していきます。

TOPICS:【STARTUP DB】エンタープライズ版提供開始

「STARTUP DB(スタートアップデータベース)」についてです。ベータ版としてデータ課金のための準備を進めてきましたが、正式版となるスタートアップとの事業創造をサポートするための新サービス「ENTERPRISE」をリリースしました。これにより、月額データ課金のモデルにも参入していきます。

フォースタートアップスキャピタルで目指すもの

5月に設立したフォースタートアップスキャピタルについてご説明します。タレントエージェンシーが培ってきた評価・評判を元に、投資の機会を獲得し、タレントエージェンシーの強みをもって、投資先の企業群をさらにバリューアップさせていきます。

高い企業価値、早いIPO、大きなIPOを目指せる企業群をより多く作ることで、これらを、人材の支援と資金の支援を組み合わせたハイブリッドキャピタルとして支えていくのが、今回の私たちの取り組みです。

さらに、先ほどお伝えしたとおり、起業支援においては高い確率で次の調達ラウンド以降に進んでいます。この起業支援においても出資を行うことによって、それらを組み合わせて展開する投資サービス、ベンチャーキャピタルを作っていければと考えています。

ファンドの設立について

昨日発表したのが、フォースタートアップス1号ファンドです。最大15億円規模までファンドサイズを拡大させていきたいと考えています。また、この1号ファンドは、過去から提携しているSMBCグループをアンカーインベスターとして設立することを決定しました。

2022年3月期「ハイブリッドキャピタル元年」と位置付け

最後に、中長期を見据えた考え方についてです。今期を「ハイブリッドキャピタル元年」と位置付けて、今後の事業展開を進めていきます。

まずは、スタートアップエコシステムの構築を目指します。「STARTUP DB(スタートアップデータベース)」を拡張し、スタートアップ政策の支援をしっかり行っていきます。さらに、VCや大企業と連携しながらスタートアップを育成するための仕組みを作ります。

それと同時に、データに基づいた人材の支援・資金の支援を組み合わせたハイブリッドキャピタルを展開します。この事業モデルを成長させ、成長産業支援のインフラとなるべく、私たちは成長していきます。

中長期 売上高成長イメージ

今後の売上高成長においても、CAGRプラス30パーセントを継続していければと考えています。

「すべては、スタートアップスのために。」をビジョンに、世界で勝てる成長企業を日本から生み出すことが、私たち、フォースタートアップスの使命です。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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