「民間企業の会社員」退職金はどのくらい?

次は、厚生労働省の「平成30年就労条件総合調査 結果の概況 退職給付(一時金・年金)の支給実態」を確認してみましょう。

民間企業の平成29年1年間における勤続20年以上かつ45歳以上の退職者に支給された1人平均退職給付額(退職事由が定年退職)をみると、以下の通りです。

1人平均退職給付額

※勤続20年以上かつ45歳以上の退職者(退職事由が定年退職)

大学・大学院卒(管理・事務・技術職):1983万円
高校卒(管理・事務・技術職):1618万円
高校卒(現業職):1159万円

 

民間企業の会社員の退職金と、教職員(教育公務員)の退職金と比較すると、教職員の退職金の平均額の方が多いことが分かります。

学校の先生という職業は、やりがいがある一方、心身ともに負担が重く「大変なお仕事」という印象があります。とりわけコロナ禍で全国の教育現場が疲弊するこんにち、各メディアでも先生方の負担増が連日報道されていますね。

文部科学省によると、都道府県教育委員会が実施した公立小学校の教員採用試験の倍率(2019年度)は2.7倍で、過去最低を記録しています。

その一方で、将来就きたい職業として「教師」と答える若者たちの存在を忘れることはできません。教え子のために尽力される先生方の熱意は、子供たちに「伝わっている」ことは確かであるといえそうです。