国税庁の調べによると、1000万円超の年収を稼ぐ女性の割合は全体の1.2%です。一方、男性の割合は7.6%となっています。

年収1000万円超を稼げる女性は100人にひとり。その理由のひとつは女性に非正規雇用が多いことですが、女性の昇進意欲が低いこととも無関係ではないようです。以下で詳しく紹介します。

役職が上がるほど賃金は上がる

「令和元年(2019年)賃金構造基本統計調査」によると、月額賃金の平均は男性で33万8000円、女性は25万1000円です。役職別の月額賃金は以下のようになっています。カッコ内は年収に換算した金額です(ボーナスは別です)。

男性

  • 部長級:66万6800円(800万1600円)
  • 課長級:53万2000円(638万4000円)
  • 係長級:40万5400円(486万4800円)
  • 非役職者:31万4000円(376万8000円)

女性

  • 部長級:61万5800円(738万9600円)
  • 課長級:47万5600円(570万7200円)
  • 係長級:35万1500円(421万8000円)
  • 非役職者:26万100円(312万1200円)

(※この調査の対象は「企業全体の常用労働者が100人以上の企業」「その企業に属する雇用期間の定めのない常用労働者」となっています。)

男女とも役職が上がるにつれて賃金は上がっています。女性でも昇進すれば、高い年収が得られるようです。

ところが、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)が発表している「ユースフル労働統計2020」によると、2019年度時点で部長級に占める女性の割合は、6.9%、課長級は11.4%と少数派です。