半導体産業の調査会社VLSIリサーチ(米カリフォルニア州、日本窓口=㈱テクノロジー・パートナーズ、東京都品川区)は、2020年の半導体装置メーカー売り上げランキング(速報値)を発表した。20年の市場規模は前年比18%増の924億ドルとなり、デジタル化の進展によってコロナ禍でも半導体市場が堅調だったことを裏付けた。

約350社への調査結果を反映

 この速報値は世界約350社の半導体装置メーカーを対象にした調査結果。売り上げの定義は20年1~12月までの半導体製造装置の売上集計であり、各企業の売り上げには装置とサービス・サポートが含まれている。OEM装置売り上げ、販売代理業務に該当する装置は含まない。為替レートは19年が109.0円、20年が106.8円。

AMATが20年も首位を堅持

 Applied Materials(AMAT)は20年も1位を堅持した。AMATは11年にASMLに首位を奪われたことを除き、首位の座を長年堅持している。19年との比較では、3位と4位が入れ替わってLam Researchが順位を上げたほか、Kokusai Electricも順位を1つ上げた。また、19年に15位にランクしていたキヤノンに代わり、圏外だった韓国のSEMESが大きく売り上げを伸ばして18年以来のトップ15入りを果たした。

 上位15社のうち日本企業は、東京エレクトロン、アドバンテスト、SCREEN、日立ハイテクノロジーズ、Kokusai Electric、ニコン、ダイフクの7社がランクインした。また、上位15社で売り上げが前年比マイナスになったのは2社にとどまった。

電子デバイス産業新聞 編集長 津村 明宏