育児をするうえで、どうしても避けられない「教育費」。子どものためにも、無理のない範囲でお金をかけてあげたいと考えているご家庭も多いことでしょう。では実際のところ、平均的な収入を得ている家庭は、どのくらいのお金を子どもの教育にかけてあげられるのでしょうか。

国税庁の「令和元年(2019年)分 民間給与実態統計調査」では、日本人の平均年収は約436万円と示されています。そこで今回は、年収400万円でやりくりしている平均的な家庭の教育費についてみていきましょう。

年収400万円の家庭の教育費はいくら?

文部科学省の「平成30年度(2018年度) 子供の学習費調査」では、子ども1人あたりの1年間の学習費総額(学校教育費、学校給食費及び学校外活動費の合計)が公開されています。そのデータから、年収別に見た家庭の教育費をみてみましょう。(調査実施学校は1,140校、調査対象の幼児・児童・生徒数は2万9,060人)。

親の年間収入が「400万~599万円」に該当する世帯の学習費総額は、以下の通りです。

小学校

公立…25万8,000円
私立…120万6,000円

中学校

公立…43万5,000円
私立…130万円

高等学校

公立…40万6,000円
私立…82万1,000円

このように、小学校から高校すべてにおいて、公立と私立の差は2倍以上となっています。同じ親の年間収入「400万~599万円」の世帯でも、実際にかかる教育費は進路によって大きく左右されるといえるでしょう。

ただし、これはあくまでも「子ども1人あたり」の金額です。子どもが2人いる場合、かかる教育費は2人分に。また、実際の教育費は学年によっても異なります。今後のお金の見通しを立てる際は、ご自身の家族構成をもとにイメージしましょう。