2021年2月12日に行われた、パーソルホールディングス株式会社2021年3月期第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:パーソルホールディングス株式会社 執行役員 CFO 関喜代司 氏

ハイライト

関喜代司氏:パーソルホールディングス株式会社で財務を担当しています関です。本日は大変お忙しいところ、ご参加いただきまして、誠にありがとうございます。これより2021年3月期第3四半期決算説明会ライブ配信を始めさせていただきます。

本日の概要ですが、第3四半期累計期間の決算概要につきましてご説明させていただきましたのちに、今期の通期業績予想につきましてもあわせてご説明させていただきます。

それでは、まず最初に、本日ご説明いたします内容のハイライトです。こちらに記載ございますとおり、まず第1に、2021年3月期第3四半期累計の実績についてです。本会計期間上期に引き続きまして、弊社の主力事業でございますStaffing SBUにおきましては増収となりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響による企業さまの採用抑制の動きを受けたCareer SBUにおきましては減収となったこと、その他諸々のご事情によりグループ全体では減収、営業利益は減益となりました。

2つ目のポイントですが、今期の通期業績予想についてです。今回、先月発出されました緊急事態宣言に伴い、その影響を見極める必要があると私どもは判断し、昨年11月の第2四半期決算発表の際に利益を上方修正し、発表させていただいた売上高9,400億円、営業利益250億円、親会社株主に帰属する当期純利益145億円の予想数値は変更せず、据え置きとさせていただきました。

2021年3月期第3四半期累計決算概要(連結)

それでは、2021年3月期第3四半期累計の業績につきまして、ご説明申し上げたいと思います。第3四半期累計の業績は、売上高はStaffing SBU及びProfessional Outsourcing SBUでは増収となりましたが、主に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたCareer SBUとAPAC SBUの減収により、グループ全体では前年同期比で減収となりました。

減収幅に関しましては、こういった環境下ではございますが、マイナス2.4パーセントとほぼ前年並みという水準ではございます。

また、営業利益につきましては、収益性の高いCareer SBUにおいて大きく減収となったこと等を受け、前年同期比で20パーセントを超える減益という結果になりました。しかし、純損益に関しまして、前年の同期につきましては、のれんの減損計上等の影響により純損失を計上いたしていましたが、当第3四半期累計期間は黒字に転換しています。

こういった環境下の中で収益構造を再度見直すこともあわせて行ったことにより、徐々に稼げる状態を作りつつあるのではなかろうかと考えています。

2021年3月期第3四半期累計決算概要(SBU別 売上高)

それでは、次に5ページに目を移していただきまして、各SBUごとの決算概況につきましてご説明申し上げたいと思います。

まずは、各SBUの売上高についてです。Staffing SBUにおきましては、上期に引き続き、同一労働同一賃金導入による請求単価の上昇。また、BPO領域におきましては、新規の案件獲得がさらに進んだことから、前年同期比で増収となりました。

Career SBUにおきましては、昨年11月に「an」の事業を終了したことに加え、主力でございます人材紹介事業・転職メディア事業双方におきまして、足元では緩やかな回復基調にはございますものの、やはり当環境下において受注減少の影響は大きく、大幅な減収となりました。

Professional Outsourcing SBUにおきましては、まずIT領域についてですが、引き続き旺盛な需要により高成長が続いており、SBU全体を牽引し、全体としては増収となりました。また、エンジニアリング領域につきましては、主に企業の製品開発、研究開発予算削減の影響を受けたことにより減収となっていますが、第2四半期をボトムとし、当第3四半期においては回復傾向にあると考えています。

Solution SBUについてですが、こちらも新型コロナウイルス感染拡大による、特に飲食店への自粛要請や景況感悪化の影響を受け、クラウドPOS事業「POS+(ポスタス)」が減収となりました。また、転職アプリ事業「ミイダス」におきましては、足元回復基調にはございますものの、すでに発表させていただいています原則的な会計処理方針を適用したことに伴い、約10億円ほどの影響額もあり、減収となりました。

Asia Pacific SBUにつきましては、まず、PERSOLKELLYについてですが、シンガポールにおける派遣事業が引き続き堅調に推移するとともに、中国においては人材事業が早い回復を見せている一方で、その他の主要国におきましては、やはりコロナウイルス感染拡大の影響を受け、全体では減収となりました。

オーストラリアのProgrammedにおきましては、ブルーカラー派遣及びメンテナンス事業の落ち込みや、第3四半期において実施された一部の都市地域でのロックダウン等、こちらも新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたことに加え、通貨面でオーストラリアドル安の影響もございまして、減収となりました。

2021年3月期第3四半期累計決算概要(SBU別 営業利益)

次に6ページ目ですが、SBUごとの営業利益につきましてご説明申し上げます。Staffing SBUにつきましては、上期に引き続き前年同期比で増益となりました。基幹事業である派遣事業におきましての増収効果に加え、BPO領域が大きく伸長したことも、この収益拡大に寄与しています。

Career SBUにおきましては、マーケティング費用や人員の再配置による人件費等、コスト削減に鋭意取り組んだものの、コロナウイルス拡大の影響による減収の結果、営業損失となりました。しかし、第3四半期におきましては、第2四半期と比較して赤字幅は縮小しており、全般としては回復基調にございます。

Professional Outsourcing SBUにおきましては、人員の拡充及びエンジニアリング領域での未稼働技術者の発生等により人件費率が上昇し、この結果、前年同期比で減益となりました。

Solution SBUにおきましては、引き続き人員拡充等の成長投資を継続していること、転職アプリ事業「ミイダス」の原則的会計処理方針適用に伴う、約10億円の影響等により赤字拡大という結果になっています。

Asia Pacific SBUにおきましては、こちらもすべての地域において感染拡大の影響があり、収益性の高い人材紹介事業が減収したことや、オーストラリアにおけるロックダウンの影響等により、こちらも営業損失となりました。以上、ここまで各SBU別に売上高及び営業利益につきましてご説明申し上げました。

8ページから15ページにつきましては、四半期単体の推移及び各SBUにおける第3四半期単体のトピックスを記載しています。のちほど、ぜひご覧いただければと考えています。

2021年3月期業績見通し

続きまして、今期の通期業績予想につきましてご説明申し上げたいと思います。年初に緊急事態宣言が発出されたことによる影響を見極める必要があると全般的には判断しています。

したがいまして、前回発表いたしました予想数値を一旦据え置き、今回は変更していません。まずは、経営それから従業員一同、予想数値の必達に向けて全社を挙げて取り組んでまいります。

ご参考までに、次ページ以降に各SBUの数値を掲載していますので確認いただければと考えています。本日の決算説明ライブ配信といたしましては、私からは以上となります。ありがとうございました。

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