効率の悪い節約3選
仕事では当たり前のように効率を意識しているのに、節約では効率を考えない人も珍しくありません。
時間を無駄にする節約
Aさんの日課はスーパーマーケットをはしごして、できるだけ安い店で買い物をすること。ポイントがたまりやすい店舗や無料クーポンが使えるコンビニをはしごする”ポイ活”にもハマっていると言います。
とはいえ、こういう節約はあまり効率的とはいえません。200円のキャベツを170円で買ってもお得になるのはわずか30円だけ。1,000円節約するのに2時間かかるなら時給500円の仕事をしたのと同じになり、最低賃金を下回ります。
そもそも、ポイントは賢く使ってはじめてお得になるもの。ポイントを使うために不必要な品物を購入するなら本末転倒です。「無料クーポンだけ使うのは気恥ずかしい」という理由で別の商品もいっしょに買えば無駄遣いにしかなりません。
お金を無駄にする節約
Bさんはまとめ買いが大好き。1パック500円の商品が3パック1,300円なら、割安な3パックを選ぶと言います。とはいえ、まとめ買いしたものをすべて有効活用できるとは限りません。
たとえば、冷凍すれば長持ちしそうなお肉でも賞味期限は1カ月程度といわれています。「意外に短い」と思った人もいるのではないでしょうか。
まとめ買いすることで普段よりも消費量が増える場合もあります。お酒が好きなHさんは、まとめ買いするとつい飲みすぎてしまうため、その日飲む分だけを買うようにしていると話します。買ったものを計画的に消費できない人は、まとめ買いが本当にお得になるかどうか考えてみましょう。
価値を生まない節約
20万円の給料をもらっていて生活費に15万円が必要なCさんとDさんがいたとします。Cさんは節約で生活費を12万円に抑えて、8万円貯金しました。一方、Dさんは節約せずに空き時間を利用した副業で3万円稼ぎ、8万円貯金しました。
このふたりのうち将来的に貯蓄を増やしやすいのはDさんのほうではないでしょうか。副業の経験やスキルは将来に活かせますが、我慢の生活を続けるだけでは生活レベルが下がるおそれもあります。
そもそも、どんなに節約しても収入より貯蓄が上回ることはないため、貯蓄を増やしたいなら収入を増やす必要があります。長い目で見た場合、時間を無駄にする一時的な節約よりも、勉強や資格取得のために時間やお金を使って収入アップを狙うほうがよほど効果的です。