世の中には、出世コースにうまく乗る人とそうでない人がいますが、どのような違いがあるのでしょうか。今回は、厚生労働省の統計データを参考に、役職別/男女別の賃金、年齢、勤続年数を解説します。また、いつも一緒に働いている部下たちが考えている「出世する人」の特徴をご紹介します。

役職付きの人たちの賃金、年齢、勤続年数データ

厚生労働省が公表している「令和元年(2019年)賃金構造基本統計調査」を基に、役職別の賃金、年齢、勤続年数の平均を見ていきましょう。男女別にまとめています。

男性

  • 部長級 :66万6,800円 52.6歳 勤続24.6年
  • 課長級 :53万2,000円 48.7歳 勤続22.5年
  • 係長級 :40万5,400円 44.9歳 勤続19.6年

女性

  • 部長級 :61万5,800円 52.1歳 勤続18.9年
  • 課長級 :47万5,600円 48.8歳 勤続20.3年
  • 係長級 :35万1,500円 45.4歳 勤続18.4年

※ここでの「賃金」は、6月分の所定内給与額です。「所定内給与額」とは、労働契約等であらかじめ定められている支給条件、算定方法により6月分として支給された現金給与額(きまって支給する現金給与額)のうち、超過労働給与額(①時間外勤務手当、②深夜勤務手当、③休日出勤手当、④宿日直手当、⑤交替手当として支給される給与をいう。)を差し引いた額で、所得税等を控除する前の額をいいます。

勤続年数が短くても出世する人がいる

上記の統計データで注目してほしいのが、役職に就いている女性の各役職級の勤続年数です。課長級の勤続年数が20.3年に対し、さらに上位の部長級の平均勤続年数は18.9年です。40代にもなると、出世コースを歩む人とそうでない人の差がはっきりと表れてくるのが現実。

最近は、年功序列型の企業がどんどん少なくなっています。企業に長く勤めているからといって役職につけるわけではないようです。あなたの周りにも、上記の平均勤続年数より早いペースで昇進した人がいるかもしれません。