2020年12月5日にログミーFinance主催で行われた、第17回 個人投資家向けIRセミナー Zoom ウェビナーの第2部・コネクシオ株式会社の講演の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:コネクシオ株式会社 取締役常務執行役員 管理本部長 中田伸治 氏\n元ファンドマネージャー/元ディーラー 坂本慎太郎(Bコミ) 氏\nフリーアナウンサー 八木ひとみ 氏

ご存知ですか?

中田伸治氏(以下、中田):本日ははじめてウェビナーでの個人投資家向け説明会に参加しています。ご視聴いただいている方の中には、コネクシオという会社名をはじめて聞いた方も多数いらっしゃるのではないかと思います。今日はコネクシオという会社とその成長性、そして意外と高配当で安定した業績の会社だということをご理解いただき、ぜひ投資先の候補に加えていただけるよう、がんばって説明しますので、よろしくお願いします。

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まず、このコネクシオという会社名についてです。2013年につけた名前なのですが、2013年というと、まだ記憶に新しいと思いますが、東日本大震災の記憶が生々しい時でした。そのような時に社名を社内で公募したのですが、当時日本で大切にされていた「絆」という言葉のラテン語である「コネクシオ」が会社名の由来となりました。

1.コネクシオとは_会社概要

中田:では、コネクシオの概略についてご説明します。コネクシオは1997年に伊藤忠商事の100パーセント子会社として設立されました。2006年に株式を東証二部に上場し、2007年には東証一部に指定替えを行っています。

また、2008年に日立モバイルの携帯販売事業を承継しています。2012年にはパナソニック テレコムと合併し、その翌年に先ほどお伝えしたとおり、社名をコネクシオ株式会社に変更しています。現在の筆頭株主は伊藤忠商事で、60パーセントの株を保有しています。従業員数は5,705名です。

1.コネクシオとは_商流図

中田:コネクシオのビジネスの概略です。スライド中央の青い枠の中に我々が行っている事業が入っています。我々はオレンジ色の部分をコンシューマ事業と呼んでいますが、これはドコモショップをはじめとするキャリア認定ショップの運営や量販営業のセグメントとなります。主なお客さまはヨドバシカメラ、ケーズデンキ、上新電機などですが、今年からは「ほけんの窓口」の保険ショップの展開も行っています。

また、スライドの下段の青い部分は法人セグメントになります。法人セグメントにおいては、法人のお客さま向けのモバイル関連、スマートフォン、タブレット、またそれに関連するソリューションの提供を行っています。さらに、その他の法人事業の展開としてはIoTやプリペイドカード等のビジネスを手がけています。これらの分野では、ノキア、シュナイダー、トレンドマイクロ、ウイングアークといった企業のパートナーとして事業を展開しています。

1.コネクシオとは_運営店舗数

中田:最初に我々の事業の中心であるキャリア認定ショップについてご説明します。全国で438店舗を運営していますが、そのうち直営店は294店舗ということで、直営比率が高いことも大きな特色の1つとなっています。

ドコモショップが最も多く371店舗です。auショップは42店舗、ソフトバンクショップは4店舗、楽天モバイルショップは21店舗です。

坂本慎太郎氏(以下、坂本):ドコモショップが多い理由はなにかありますか?

中田:今はスマートフォン業界となっていますが、携帯業界が始まった頃はNTTドコモがトップランナーでした。

坂本:シェアがすごかったのですよね。

中田:おっしゃるとおりです。当社が旧アイ・ティー・シーネットワークの時代になりますが、最初からドコモと非常に緊密にさせていただいており、正直ドコモショップを出すだけで手一杯でした。したがって、我々の店舗網において、首都圏のドコモショップでは旧アイ・ティー・シーネットワークの店舗が多く、地方は旧パナソニック テレコムの店舗が多いかたちになっています。

坂本:承継したのもドコモが多かったということでしょうか?

中田:そうです。そしてauショップが日立モバイルです。

坂本:たまたまそのようなラインナップになっているのですね。現在、楽天モバイルも21店あるのですが、これは最近増やしたのですか?

中田:楽天はここ3年間で増やしました。

坂本:やはり、先方のやる気があって……というイメージでしょうか?

中田:そうですね。我々の1号店が2017年の3月の出店で、そこから3年間で21店舗出してきました。

1.コネクシオとは_販売台数

中田:今のようなかたちで我々はドコモショップを主体としているのですが、ドコモのスマートフォン・タブレットなどの端末を年間182万台販売しています。結果的にドコモユーザーの6人に1人は当社のお客さまということになります。お客さまは意識されていないと思うのですが、実は6人に1人が我々が運営するショップなどでお買い上げいただいています。

1.コネクシオとは_法人向けモバイルソリューション

中田:一方で、法人を見るとスマートデバイスの導入から管理運用までワンストップで対応しています。取引実績は7,000社で、年間9万台の端末を販売しています。また、ヘルプデスクあるいはソリューションのサービスを中心にストックの収益が拡大してきているのが今の強みとなっています。

1.コネクシオとは_パートナー企業

中田:またIoTの分野では、いくつかの有力な企業とパートナーシップを構築しています。2018年にはトレンドマイクロ、2019年にはシュナイダー・エレクトリック、サンブリッジ、今年に入ってノキア、あるいは日鉄ソリューションズとパートナーシップを構築してビジネスを展開しています。

1.コネクシオとは_強み①

中田:どのようなところにコネクシオの強みがあるかについてです。昨年度まで9期連続営業増益で、過去最高益を更新しています。また、自己資本比率は50パーセントを超えており、財務内容は極めて良好です。また、ROEも6期連続で15パーセントを超えており、資本効率の維持にも注力しています。

また、配当利回りについては、本日(2020年12月5日)の株価が1,200円を少し超えていると思いますので、今ご購入いただくと5パーセントを若干割ってしまうのですが、1,200円で5パーセント、年間60円の配当を行っているため、安定した業績と配当を継続しています。

1.コネクシオとは_強み②

中田:グラフで業績の推移をご覧ください。2011年3月期は営業利益48億円、当期純利益23億円という数値だったのですが、昨年度は営業利益103億円、当期純利益70億円と、当期純利益が過去9年間で約3倍に伸びてきています。先ほどお伝えしたパナソニック テレコムとの合併の効果が最大に発揮できたと感じている次第です。

1.コネクシオとは_株価推移

中田:過去の株価の推移をご覧ください。スライドの棒グラフが1株当たり純利益を表しており、青の折れ線グラフがコネクシオの株価、赤の折れ線グラフが日経平均の推移を表しています。

2016年3月期頃までは、1株当たり純利益の上昇・増加に伴って株価も順調に伸びていき、その後は期待値もあってさらに上昇を続けたのですが、現在は調整局面となっている状況です。

これに関しては、コネクシオに対する評価というよりは、携帯業界あるいはキャリアショップ業界に対する不透明感がこの株価の調整要因になっていると感じています。

1.コネクシオとは_決算概要(上期累計期間、2Q会計期間)

中田:次にこの上期の決算をご覧ください。スライドの左側が昨年度上期との比較になっており、右側が今年度の第1四半期と第2四半期の数字になっています。販売台数は昨年度の比較で言うと25パーセント減ですが、第1四半期と第2四半期で言うと、緊急事態宣言が解除されて29万台から48万台と、昨年度並みに回復してきています。

坂本:販売台数非連動収益がけっこうなボリュームです。この上期対上期で比べた場合には新型コロナウイルスの分も若干入っていると思うのですが、7.2パーセント増えています。キャリアからの新型コロナウイルス対策金が入っている数字と考えてよいのでしょうか?

中田:おっしゃるとおり、入っています。

坂本:これはけっこう手厚かったのでしょうか? キャリアによって違うかとは思うのですが、いかがでしたか?

中田:ありがたいことに我々はドコモを主力にしていますので非常に手厚かったです。ドコモが支援金を出してくれた背景には、政府の指導等々で営業時間を短縮したり、できる手続きが非常に限られていたということがあります。「代理店にお願いしているけれど、思ったように収益を上げられないですよね」と、自分たちが営業時間や手続きを制限していることによって十分な収益が上げられないだろうということで、それをカバーするかたちで支援金を出してくださったのだと思います。

一方で、このような状況でも人員は削減ぜず、体制をきちんと維持してほしいという依頼もありました。iPhoneも5Gモデルが出ており、4Gから5Gへの移行が行われていますが、実は未だにガラケーで3Gを使っているお客さまも多数いらっしゃいます。

楽天もソフトバンクも同じことを言っているのですが、「このような移行は、やはりリアルの接客がなければ思うように進まない」と実感しています。そのため、接客の力はきちんと維持してほしいという、ある意味条件付きで支援していただいたかたちです。

坂本:代理店のことをパートナーとして非常によく考えていると思いながら見ていました。

八木:たしかに、ドコモはなんとなく年齢層が高い方が使っているイメージがありますので、新型コロナウイルスが明けたら窓口に来るというのはあるかもしれませんね。

中田:やはり緊急事態宣言が明けた途端にかなりのお客さまが来店されています。また、後からもご説明しますが、スマホ教室にもすでにかなりのお客さまが戻ってきています。スマホ教室が実施できるキャリアはドコモくらいしかないのですが、参加人数の枠も減らしていますので、すぐ満席になってしまうコースも多々ある状況です。

販売管理費については、第1四半期は今お伝えした営業時間の短縮等々があったため、残業代が減ったこともあって非常に大きく減りました。第2四半期はそのような部分は戻ってきていますが、未だに旅費交通費などは削減されていますので、昨年度に比べると販売管理費も削減されています。

1.営業利益のセグメント別増減(累計期間)

中田:今ご説明したところをセグメント別に見てまいります。コンシューマ事業は昨対比で言うと残念ながら11億円強の減益です。これについてはお伝えしたとおり、第1四半期を中心とするキャリアショップの時短営業、あるいは受付業務の制限等々が大きく影響しています。

一方で、法人事業はテレワーク需要、あるいは巣ごもりによるプリペイドサービスの需要があります。みなさまが家で過ごす時間が長くなり、いろいろとプリペイドサービスを使われたということです。

また、スライドに「独自収益」という言葉を記載していますが、我々はキャリアの代理店が生業ですので、キャリア以外を源泉とした収益を独自収益と呼んでいます。

法人事業の独自収益で最も大きなところはヘルプデスクです。我々が運営するヘルプデスクでは、例えばお客さまの企業の社員が端末をなくしたり故障したりした場合、すべてバックアップしています。このようなところが伸長し、約4億5,000万円の増益でコンシューマ事業の減益をカバーしました。

一方で、一昨年度の上期に比べると今年度の上期はすでに増益になっています。昨年度は新販売方式ということで、端末と回線の分離によって下期から端末の値下げの制限等がはじまったため、上期は特需がありました。したがって、昨年度の上期は非常によい数字でした。今年度の上期は昨年度に比べるとやや減益なのですが、我々としてはかなりよい数字であると認識しています。

2.今後の成長戦略

中田:次に、今後の成長戦略についてご説明します。コンシューマ事業においては、「新しい生活様式に沿った店舗運営の確立」と「新たな収益源の獲得とストック収入の拡大」を目指していきます。法人事業においては、「ニューノーマル時代に対応したサービス提供」「製造業を中心に、IoT活用によるDX実現や働き方改革推進に貢献」「IoTソリューションの海外販路開拓」に努めていきます。

このようなことを通じて、我々が中期経営計画で掲げている「5Gが拓くスマート社会へ向け お客様接点の深耕と生産性の向上」を実現していきたいと考えている次第です。

2.今後の成⻑戦略_コンシューマ事業①

中田:まずコンシューマ事業です。事業環境で言うと、やはり新型コロナウイルス感染症の流行の継続は大きく影響すると考えています。一方で、この後見ていただく感染症対策等々もお客さまにかなり信頼をいただいており、来客・販売台数は回復傾向にあります。

加えて、実はこの緊急事態宣言が出ている間もドコモショップ、auショップ、ソフトバンクショップは時短ではあったのですが営業を行っていました。

これは、スマートフォンが我々の生活の中である意味最も大事な通信手段になっていることが背景にあります。

例えば、スマートフォンがボタンの押し間違いで繋がらなかったり故障してしまったりして通信手段が失われてしまうのは、現代社会を生きていく上で非常に困ります。そこでキャリアショップを開けてほしいという要請をいただきました。そのような中、弊社の社員はエッセンシャルワーカーとしての社会的な責任を感じながら働き続けています。

また、みなさまが今使っているスマートフォンは4G、または直近にiPhoneを買われた方は5Gだと思いますが、先ほどもお伝えしたとおり、未だに3Gの電波も飛んでおり、いわゆるガラケー、フィーチャーフォンを使っているお客さまもいます。3G停波のスケジュールは各キャリアからも発表されていますので、停波までにスマートフォンへの買い替えを促進していかなければなりません。

坂本:3G停波は2022年にau、2024年にソフトバンク、2026年にドコモで予定されていますが、3G端末の契約はどのくらいの件数があるのですか?

中田:ドコモで言うと、まだ1,864万回線が残っていると言われています。

坂本:すごいですね。これが少なくとも4Gの端末に乗り換えるかたちになりますので、けっこうなニーズにはなると思います。

中田:これに我々のシェアの16.5パーセントをかけると308万回線となります。我々の販売台数は昨年度で200万台、今年度は200万台を若干切るくらいのため、ざっくり言うと1年半分あるのですよね。

坂本:これはけっこうおもしろいですね。ストックとして将来にもっていくわけですから、すごいことかと思って見ています。

中田:このような言い方が正しいかどうかわかりませんが、このような端末を未だに使われているお客さまはなかなか自分で新しい料金プランを申し込むことはしない思いますので、ショップに来店されて端末を一緒に選んで料金プランを考えていくことになると思います。よって、このようなお客さまはこれから必ずご来店いただけるということだと思います。

また、5Gエリアの拡大に伴い、対応端末・サービスも拡充していきます。商品・サービスは高度化、複雑化していますので、これに伴う顧客サポートの需要もこれ以降増加していくと見ています。

一方で、総務省の携帯料金の値下げの要請が毎日のように報道されていますが、我々としては、よい面と悪い面の両方があると思っています。市場が活性化することは我々にとってチャンスだと思っていますし、それによって収益構造が変化する側面もあると受け止めています。

2.今後の成⻑戦略_コンシューマ事業②

中田:次に新しい生活様式に沿った店舗運営の確立についてです。実は我々は新型コロナウイルスがはじまる以前から来店予約制度を導入していました。しかし、新型コロナウイルス前はなかなか浸透せず、フラッと来店して「なぜ対応してくれないんだ」といったお客さまもけっこういらっしゃいました。

八木:私もけっこうフラッと行っていたため申し訳ないです。

中田:そのようなお客さまもありがたいのですが、今は新型コロナウイルス対策のため、待ち時間を少なくする、あるいはお客さまとお客さまの接点をできるだけ少なくするということで、来店予約が一挙に浸透しました。

これによって店舗運営を効率化できる側面もありますが、一方でキャンセルといった問題もありますので、来店予約をいかにこなしていくかが非常に大きな課題となっています。

また、ソーシャルディスタンスの確保あるいは対面接客フェンスの設置、それからスライドの右側に写真がありますが、スマホ教室でガードを立てるといった工夫をしながら、衛生管理を徹底して実践しています。

坂本:この写真のスマートフォンは大きな画面になっているのですか? 

中田:そうですね。これはタブレットになっています。

坂本:だから見やすくなって研修できるのですね。

中田:これは全店舗ではないのですが、一部このような店舗も開設しています。

2.今後の成⻑戦略_コンシューマ事業③

中田:月額課金・ストックモデルによる独自収益拡大についてです。スマホ向けの独自サービス「nexiパッケージ」はセキュリティソフトなのですが、これを当社のショップで販売しています。また「ADGUARD」もラインナップに加えて販売を進めています。

収益が堅調に伸長しており、昨年度の対比で言うとこの上期は68パーセント増という収益を上げることができています。これはストックモデルになっているため、お客さまがこのセキュリティソフトを使い続けている間、ずっと我々の利益となります。

坂本:月額課金で積み上げていく商品ですね。

中田:また、1つのライセンスでデバイスを3つまでカバーできます。例えば、ご自宅のパソコンでなにか月々で支払っている場合、これに乗り換えていただければパソコンも今までどおり使えますし、スマートフォンも安全に使っていただけます。このようなおすすめをして加入いただいています。

坂本:動機としてはけっこうよいですね。

中田:そうですね。ここは1年経っても90パーセント近くの方に使い続けていただいています。その結果、これだけ収益が積み上がってきています。

2.今後の成⻑戦略_法人事業①

中田:次に法人事業についてご説明します。法人事業はウィズコロナ、アフターコロナにおけるニューノーマル時代の到来ということで、大企業における通信インフラの全面的な見直しが進んでいます。加えて、中小企業でもテレワークの需要が拡大しています。新しい働き方に対するトータルソリューションを提供しているところです。我々も在宅勤務等を実施しているのですが、そのようなところに対応した環境を提供しています。

一方で、5G・IoT・AI・ARなど、新しい技術によるイノベーションも進んでいます。このようなものの活用によるDXの実現や働き方改革への期待も高まっていると認識しています。また、先ほどご覧いただいたような有力なパートナー企業とのネットワークを拡大して連携を強化している状況です。

2.今後の成⻑戦略_法人事業②

中田:数字をご覧ください。販売台数で言うと昨年度の上期から今年度の上期は4万3,000台から4万5,000台となっているのですが、この中で新規の販売比率が非常に上がっています。通信キャリアの中でもこの新規の販売は端末に加えて回線を買っていただけるということで、キャリアからも非常に評価が高いですし、収益性も高くなっています。

これに加えて、スライドの右にあるようなヘルプデスク、あるいは「LINE WORKS」「Salesforce」といったソリューションも合わせて販売しており、売上総利益も順調に拡大しています。

2.今後の成⻑戦略_法人事業③

中田:次にIoTです。IoTは順調に市場規模が拡大しており、国内の市場規模は2020年の14兆4,000億円から10年後には19兆7,000億円に拡大すると見込まれています。一方で、世界の市場規模はその20倍の404兆4,000億円まで拡大すると言われています。したがって、我々はなんとかIoTの世界市場にアクセスするようなビジネスを展開していきたいと考えていきます。

2.今後の成⻑戦略_法人事業④

中田:現状、どのようなサービスを展開しているかです。製造業を中心にIoT活用によるDXの実現や働き方改革の推進に貢献しています。シュナイダーとの提携によるAR設備保全ソリューションや、シュナイダーとの共同開発による製造装置の遠隔監視ソリューション、あるいはノキアとの業務提携による動画解析のAIのソリューションなどがあります。現状は、ノキアと日鉄ソリューションズの共同開発でローカル5GあるいはプライベートLTEのソリューションの検証を行っています。

2.今後の成⻑戦略_法人事業⑤

中田:まだまだ走り出しの、これから生み出していく部分が多い領域ですが、すでにあがっている実績をご覧ください。スライド左側の写真は、古河ロックドリルへの導入案件です。海外で使われている建設機械の遠隔監視の仕組みとなっています。

また、最近は台風等々により各地で水害が年に何回か発生していますが、スライド右側の写真はそのような水害の発生状況、河川の水位等々を遠隔で監視する仕組みです。このようなものも導入して活用いただいています。

2.今後の成⻑戦略_SDGsの取組み①

中田:最後にSDGsの取組みについてご説明します。重要課題、マテリアリティとして5つ掲げています。1つ目の情報格差の解消と豊かな情報社会の実現については、ICT利活用を通じたコミュニケーション社会の発展に貢献することを中期の目標として掲げています。地域住民のITリテラシー向上を目的としたスマホ教室の積極的な開催、スマートデバイスと次世代サービスの普及を通じた先進的で魅力的な価値の提供を行っていきます。

2つ目のビジネス社会のDX推進に関しては、5G、AI、IoTなどの最新テクノロジーの提供によるビジネス課題の解決を中期の目標として掲げ、最新のICT機器提供によるスマート社会の実現、産業の効率化を促進する5G、AI、IoTソリューションの開発・提供に取り組んでいきます。

また、3つ目の事件・事故の発生防止と自然災害に強い社会づくりへの貢献においては、地域社会のサイバー犯罪に対する対処能力の向上とIoT技術を活用した防災・減災への貢献ということで、スマホ教室等によるネット犯罪に対する啓発活動、全国のショップにおける災害時に役立つ情報提供と被災者の支援、IoTソリューションの提供による防災・減災の仕組みづくりに取組んでいきます。

4つ目の環境問題への取組みでは、二酸化炭素排出量の削減と資源リサイクルの促進を目標に掲げ、グリーン電力導入による環境負荷の軽減、使用済みデバイスの回収・リサイクルによるレアメタルの資源化に取組んでいきます。

5つ目のダイバーシティ&インクルージョンの促進においては、多様な人財が活躍できる働きやすい環境づくりを中期の目標に掲げ、女性活躍の推進、障がい者採用と雇用の定着、LGBTに関する取組み、多様な働き方の促進、社員成長とキャリア実現の支援に取組んでいきます。

2.今後の成⻑戦略_SDGsの取組み②

中田:このような取組みに関しては、実はSDGsという言葉が生まれる前からかなり積極的に取組んでいます。各省庁や東京都から認定や表彰をいただいており、「第5回ホワイト企業アワード」あるいは「東京都女性活躍推進大賞」等々が挙げられます。

3.業績予想・株主還元①

中田:今年度の業績予想と株主還元についてご説明します。先ほどもお伝えしたとおり、通信キャリアの競争環境は不透明さを増している状況ではありますが、人気機種の新機種発売もあります。また、5Gの対応機種の拡充もありますので、販売台数は下期に回復していくと見ています。

第2四半期に続いて、下期も昨年並みの収益を予想していますが、通期では残念ながら第1四半期の減益分を補いきれない見込みです。先ほど「増益が続いています」と胸を張ったのですが、今年度は少し足踏みをしてしまうかと思っています。

3.業績予想・株主還元②

中田:配当に関しては、配当性向を40パーセントとして安定的な配当を継続することを方針として掲げています。この3期は年間配当60円を継続していますが、今年度も堅持するということで、今年度の配当性向は41.3パーセントを見込んでいます。

本日のまとめ

中田:本日のまとめです。当社は携帯電話販売業界のリーディングカンパニーであると自負しています。「独自収益の伸長」と「IoT分野での成長」を期待していただきたいと考えています。

また、9期連続営業増益を果たし、過去最高益を更新してきたというのが先期までの実績です。配当利回りは約5パーセントで、安定的な配当を継続している企業です。ぜひ、ご検討をよろしくお願いします。

質疑応答:中期経営計画の振り返りと今後の見通しについて

八木:それでは会場の質問を交えながら、坂本さんの気になるところを伺っていきますが、いかがでしょうか?

坂本:まずは中計についてです。2021年3月期で1つの区切りがつくということですが、現状の簡単な振り返りと次期中計を含めた3年くらいの見通しについて教えてください。

また、IoTのお話になると思うのですが、力を入れる分野は個人投資家が聞きたい部分だと思いますので、ぜひ成長分野についてお伺いしたいです。

中田:今年度で終わろうとしている中計の3ヶ年計画においては、実は法人事業の伸びに非常に期待していたのですが、振り返ると期待していたほどは伸びませんでした。逆に、法人事業がやや伸びきれなかった部分を底堅いコンシューマ事業でカバーしてきたのがこの3年間です。

今後に関しては、法人事業は過去3年の振り返りを踏まえると、キャリアに依存したものは伸びに限界があるということで、これからは我々独自の付加価値、あるいはキャリアとは遠いところにあるIoTなどの分野を伸ばしていくことで、我々の成長を実現していかなければいけないと考えています。

したがって、今後の3年間で言うと、コンシューマ事業を基盤としながら法人事業で成長を図っていきます。その中では、もちろんIoTも大きなファクターになっていくと考えています。

質疑応答:「ahamo」について

坂本:次の質問は、個人投資家が最も興味があるところだと思います。安倍政権の時もあったと思うのですが、菅政権の携帯電話料金の引き下げはかなり色が違う圧力がかかってきていると思っています。御社の収益構造に変化はあったのでしょうか? この後、「ahamo」について質問したいと思いますが、現状はあまり関係ないのですか?

中田:今のところ影響は受けていません。

坂本:「ahamo」については、現状の報道ベースではネットで完結するような商品になっていると思います。僕は、ある程度アンテナが高い人やMVNOに逃げた人が戻ってくるのではないかと思っているのですが、その影響はどのくらい考えられていますか?

また、今後の商売の方法として、安いから「ahamo」に変更するドコモユーザーや他のキャリアユーザーもいるかもしれませんが、サポートは御社などが「やります」と言わないと回らないと思います。出たばかりで社内のコンセンサスはないと思うのですが、そのあたりのお考えを教えていただけたらと思います。

中田:おっしゃるとおりで、今回の「ahamo」は明らかに楽天やMVNOを意識した料金体系になっています。ドコモは、かつて圧倒的だったシェアがここまで落ち込んできています。特に若いお客さまが流出していったことに対する危機感は高いですから、そこを取り返したいというのが今回の料金プランに込められた思いだと思います。

したがって、我々のビジネスに対する影響で言うと、ドコモのお客さまがそこに動くのではありません。例えば、楽天を無料で使っているお客さまは、無料の期間が終わると「同じ料金だったら楽天の電波はどうだったかな」と考えると思います。

坂本:1年で終わりますよね。

八木:終わった時に……ということですね。

中田:そうですね。また、MVNOでいろいろな制限で混み合っている時に「遅いと感じた」というお客さまが、「この価格だったらドコモがよいね」ということで戻ってきてドコモのシェアが上がっていけば、ドコモに強い我々にとってはよい話だと思います。

ただ、おっしゃるとおり、お客さまは「Webで完結って言うけどわからない」からと、ドコモショップに行って「なんとかしてください」と言うと思います。そのような実態が生まれたら、我々も当然「Webで完結していないのですが」とドコモに言うことになると思います。すると、ドコモも「サポート業務をお願いします」と言い、ある意味我々の業容の拡大に繋がる可能性も高いのではないかと思っています。

坂本:そのような意味では、他社からの流入はかなりプラスになってきますよね。今回のahamoの内容を見ていると見ていると、パッと見て「すごいな」とは思うのですが、どこかに落とし穴があるのではないかと思ってしまいます。まだわからないこともあるのですが、やはりドコモユーザーから移動する人もある程度いるイメージでしょうか?

中田:もちろん「0」ではないと思います。ただ、ドコモユーザーで言うと、ご家族みなさまがドコモであるとファミリー割引があったり、ドコモのGOLDカードのポイントがあったりといろいろなことがあるのですが、このような特典がすべて削ぎ落とされるため、「どちらが得か」を考えると思います。

坂本:そうすると外からの流入のほうが考えやすいのでしょうか?

中田:おっしゃるとおりです。

八木:私も15年くらいドコモを使っているのですが、ゴールドポイントがたくさんあります。

中田:そうですよね。ざくざく貯まると思います。

質疑応答:コンシューマ事業における携帯販売と保険ショップのシナジーについて

八木:「コンシューマ事業において、携帯販売と保険ショップにシナジーはあるのでしょうか?」という質問をいただいています。

中田:直接のシナジーはないのですが、我々は3店舗を出店し、4店舗目の計画や5店舗目の準備をしています。この5店舗の「ほけんの窓口」で働く社員のうち、半分は中途で採用しましたが、残りの半分はこれまで社内のキャリアショップで働いていた方たちが移っています。保険の代理店のカウンターは資格がないと座れないため、2ヶ月から3ヶ月間勉強して試験を受ける必要があります。

したがって、これまで保険をまったく知らなかった方が一生懸命勉強し、すでに従事しているわけです。ただ、知識の面では「1」からで大変ですが、接客の素養はもっていますので、はじめた途端にお客さまから非常に高い評判をもらえるスタッフも数多く出ています。

自分のキャリアとして違うことにチャレンジしてみたいという方も社内にいますので、そのような中でこの保険という別のキャリアを用意できたのはよかったのかと思っています。

坂本:僕も保険会社で運用していたため、「だいたいこのようなかたちである」というのはわかっているのですが、積み上げ型ビジネスの経営である部分は似ている業界だと思います。基本的には、保険は募集して契約すると約3年間はその分のインセンティブが加算されるため、これがうまく積み上がってくればけっこうな収益にはなるのかと思います。

また、「ほけんの窓口」に関わらず、いろいろな保険の窓口ショップは一等地に出ているため、ある程度儲かるビジネスなのだろうと思っています。そのようなもので収益が多様化するとおもしろいと思いながら見ています。

中田:我々も取組んでみて初めてわかったのですが、出店前に人を揃えて資格を取らないと店が開けられないため、お店を開ける前の負担が非常に重いのですよね。おっしゃるとおり、初年度から2年目くらいはストックが積み上がらず赤字であるため、立ち上げの時の負担が非常に重くなっています。逆にいうと、この負担に耐えられないと出店できないわけです。

八木:私も友人の中に「ほけんの窓口」で働いている方がいるのですが、やはりすごい勉強します。しかも、常に勉強していかなければいけないところがあるようで、会社によっては年に1回勉強合宿を開催するという話も聞いています。人材を育てるのが大変ですが、その分ストックが積み上がっていくとよいということですよね。

中田:おっしゃるとおりです。

質疑応答:人材活用戦略や今後の採用方針について

坂本:「コロナ禍で積極的に人材採用していたのが印象に残っています。先ほどの『ほけんの窓口』を含めたお話もあったのですが、本業の携帯電話ショップ含めた今後の人材活用戦略、また今後の採用方針を教えてください」という質問が来ています。

中田:「ほけんの窓口」も含めて、今後も採用は積極的に行っていく方針です。実はこの業界は、昔はいわゆる派遣社員が非常に多い業界でした。昔は携帯電話はさほど難しくない商品だったのかもしれませんが、料金プランも含めて途中から非常に複雑になってきたため、今は半年から1年で辞められたらもとがまったく取れません。

坂本:教育コスト含めてということですね。

中田:したがって、我々としては正社員で採用してしっかり教育し、少なくとも10年は働いてほしいと考えています。もちろん定年まで働いてほしいと思いますが、そのような思いで採用して育成していますので、これはまだまだ今後も続きます。

坂本:コロナ禍で積極採用された理由はありますか? 今後の店舗展開のために人がほしかったかたちなのでしょうか?

中田:それもありますし、新型コロナウイルスがはじまった3月から4月頃にかけて、内定の取消等々が社会問題になったこともあります。我々はその時に「新型コロナウイルスが原因で採用が取り消しになった学生を採用します」と発表し、結果的に入ったのは2名だけでしたが、非常に喜んでもらえました。この間の社内報に彼らの現状を載せたのですが、非常に喜んで働いてくれているため、よかったと思います。

坂本:社会貢献にもなっているわけですね。

中田:そうですね。正直に言うと、この業界は淘汰が始まっている部分があります。その淘汰の1つの要因はもちろん収益性の部分もありますが、人を採用できないこともあると思います。やはり企業の評判がよくないとなかなか人は集まらないわけです。人をきちんと採り続けられる企業でありたいという思いで採用しました。

質疑応答:法人事業における新型コロナウイルスの影響について

坂本:新型コロナウイルスの影響について、収益面はお伺いしたのですが、法人の営業はけっこう難しくなっているのではないかと思います。もともとは訪問することが多かったと思うのですが、最近は「Zoom」などのWebミーティングも多くなっています。

例えば「テレワークするならこのようにしてください」といったニーズが増えたなど、ざっくりでよいのでこのあたりの変化について教えてください。

中田:ニーズ自体は確実に増えています。おっしゃるとおり、我々もお客さまのところに伺えないということで、法人営業が停滞する側面もあったのですが、最近は遠隔でもできるということで移動時間も節約できますし、うまくいけばこれまで以上の営業活動ができます。

新規のお客さまが増えている1つの要因としては、最後に1回くらいは訪問するかもしれませんが、こちらからお電話してアポイントを取り、Webでミーティングして……とかなりの部分をリモートでできるようになったことで、結果的に我々のビジネスを伸ばしてくれていると思っています。

また、お話しする中で「これを行うためにはこのようなものがあればよいですよ」「もっとセキュリティをこうしたほうがよいですよ」などということもWebの商談を通じてお伝えすることができるため、非常にうまく回りだしたと感じています。

八木:テレワークはある程度浸透してきたと思うのですが、需要はさらにあるとお考えですか?

中田:まだあると思います。先ほどもお伝えしたのですが、最初は大企業といってもこれまでは営業部隊しかテレワークの環境をもっておらず、本社で働いている管理部門はもっていませんでした。まず、大企業が全社にそれを行き渡らせるということです。

坂本:もともと入れていた部分にさらにたくさん入れたという、数量の増加ですね。

中田:また、その次に中小企業が「我々もテレワークにしなければいけないよね」ということでその需要があります。現在はそのあたりのメンテナンスなどのいろいろなニーズが出ていますので、そこにお応えしていく状況です。

坂本:そこもストック売上で将来に繋がるのですよね。

中田:はい、そう思っています。この市場に関してはまだ見えない部分も残っているかと思うのですが、我々としては十分に生き残っていけると思っていますし、安定した業績と配当を続けていきたいと思います。

坂本:やはり配当ですよね。5パーセント前後というのは東証一部でもかなり高いほうで、そこは長期保有する1つの理由になるかと思います。

中田:おっしゃるとおりです。ぜひ、よろしくお願いします。

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