公開から24日間で興行収入が200億円を突破し(興行通信社調べ)、早くも日本歴代5位にランクインした『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』。SNSでは著名人から一般の人まで次々に登場人物のコスプレを披露しています。

企業とのコラボ商品やグッズの多様化など、社会現象にまでなっているその勢いは止まるところを知りません。漫画、アニメ作品がここまで大ブームになったのは2014年の「妖怪ウォッチ」以来ではないでしょうか。6年前を振り返りつつ、現在の「鬼滅の刃」人気を考えていきます。

妖怪ウォッチをめぐる熱気と大騒動

妖怪ウォッチ人気が社会現象になったとき、品切れ続出だった妖怪ウォッチ商品の転売問題などがニュースで大きく取り上げられていたのを覚えている方もいらっしゃることでしょう。就学前の子どもから小学生がこぞってメダルを購入し、子供同士で交換会をして問題が起きることもありました。

当時を振り返ると、インターネットでSNSが浸透してきた時代背景もあり、瞬時に「どこで売られているか」「レアメダルの種類」が分かるようになっていました。そのため、親子で夢中になってレアメダルを当てるまでお金を使う家族も出てくるなど、その熱狂ぶりは一種異様なものでした。

また、以前から問題視されていた「転売屋」が大きくクローズアップされたのも、転売屋による買占めや、妖怪ウォッチ商品が買えない子どもたちの悲痛な訴えをメディアが連日取り上げたことが影響しています。

2014年12月に封切られた『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』では、前売り券の特典にメダルやカードが付きましたが、これらも転売屋によってネットオークション等で高額取引され大きな問題となりました。