大ヒット中の、劇場版『鬼滅の刃 無限列車編』。公開から日本映画史上最速で興行収入100億円を突破し、また公開から17日にして国内興行収入157億円、観客動員数1180万人を記録。国内興行収入ですでに歴代10位に入るなど、話題にこと欠かない作品です。

この社会現象とも言える人気の影響を受けてか、「鬼滅貧乏」という言葉が生まれているようです。Twitterでは速水アクセル(@hayami_accel)さんのこんな投稿が話題となっています。

「鬼滅グッズを買いすぎて貧乏になることを「鬼滅貧乏」と言うらしい。そうか。普段ここまでのめり込むことがなかった層が多いから、初めての体験なんだ。面白いなぁ。」

このツイートは1.8万RT(リツイート)とともに4万件の「いいね!」がつくなど、すぐさま多くの共感やさまざまな意見を集めています。この記事では、この新たなキーワード「鬼滅貧乏」に対するさまざまな人の意見や見方を紹介します。

「鬼滅貧乏」に共感!?

前述のツイートもそうですが、何かのマニアである人たちにとって、「鬼滅貧乏」はとても共感できるそうで、そういった投稿が多く見られます。

「トレンドワードに鬼滅貧乏とあるけど、大体のオタクはグッズ買いすぎてお金ない」
「こんなに鬼滅にハマると思わなくてもすでに3万も使っちゃったし俺も鬼滅貧乏かも」
「好きなものを買ってお金がなくなることを我々の界隈では『おもちゃダイエット』と呼んでいます」

『鬼滅の刃』はそもそもコラボでのグッズ展開も広く行われている上、映画のメガヒットがさらに話題を呼んでいることが、「鬼滅貧乏」を生む理由のひとつとなっているようです。『鬼滅の刃』ではない、他の漫画やアニメが好きな人たちは「グッズが豊富にあるということが羨ましい」そうで、そのような投稿も多く見られます。

「鬼滅貧乏」に警鐘を鳴らす人も

しかし、『鬼滅の刃』のファンには小学生などの若年層も多いために、「鬼滅貧乏」は危ないと声を上げる人たちもいます。

「小学生から箱買いとか店で鬼滅グッズ見つけるたびに買ってこんなお金の使いかたをしてたら将来その子達はどうなるの…」
「自分でどこまで追うのか折り合いつけとかないと大変になるよ。熱が覚めた頃に負の遺産となったグッズを見てやるせなくなる」
「鬼滅貧乏ってようは子どもがお金の使い方を自制できないだけ。大人がちゃんとしないと」

「鬼滅貧乏」は「ただ浪費家でお金の管理ができていないだけだ」という指摘が多く見られます。倹約家の人にとっては、「鬼滅貧乏」は理解できない状態なのかもしれません。

また、実際に「鬼滅ファンの子どもをもつ親」と見られる人たちの投稿では、このような声が見られました。

「子どもの物欲は底なしで鬼滅貧乏になりそうだ。親の自分は全く内容知らんのに。和柄が憎い。。。」
「どこに買い物に行っても、鬼滅グッズが待ち構えている。鬼滅貧乏ではないけれどこれで子どもが友達とコミュニケーションとれるきっかけになれば。未来の投資と思えば安いもんだ」
「子どもが喜ぶかなと思って鬼滅の刃とコラボしている商品見つけると買って行ってしまいます」

ある家族は、子どもにねだられて鬼滅グッズを約30万円分購入したと話題になっています。親も好きなのだと思いますが、これはさすがにやりすぎかもしれません。案の定、「子どもに我慢させるという教育も必要」といった投稿が集まっています。

あくまで「ほどほど」で

グッズを集めている人たちからは、「貧乏はあくまで財布の中身のことを指すのであって、心は豊かになっているので大丈夫」といった声が多く見られました。「鬼滅貧乏」はお金のかかる趣味を持っている人やコレクター気質の人にとって、耳の痛い話だったのではないでしょうか。

日本の映画・エンタメ業界を盛り上げてくれている『鬼滅の刃』ですが、必要なお金まで使い果たさないように、自分の生活に見合った額で「ほどほどに没頭」するようにしたいですね。

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