中小企業の退職金は?

東京都産業労働局の「中小企業の賃金・退職金事情(平成30年版)」(2018年)では、従業員が10~299人の東京都内の中小企業を対象に調査しています。

回答企業1,060社中、退職金制度がある企業は756社(71.3%)となっています。そのうち、「退職一時金のみ」がもっとも多く574社(75.9%)、「退職一時金と退職年金の併用」が156社(20.6%)、「退職年金のみ」が26社(3.4%)となっています。

大企業では退職一時金、退職年金ともに90%以上でしたが、中小企業は制度そのものがない企業の割合が高いようです。

定年時の支給金額を「モデル退職金」(卒業後すぐに入社し、普通の能力と成績で勤務した場合の退職金水準)からみると、

大学卒:1,203万4,000円
短大・高専卒:1,106万6,000円
高校卒:1,126万8,000円

となっています。

中小企業の大卒会社員の退職金を勤続年数でみる

次いで中小企業の大卒会社員のモデル退職金を、勤続年数別にみていきます(グラフ参照)。

中小企業(大学卒)の退職金 勤続年数別(東京都産業労働局の資料をもとに筆者作成)

中小企業の会社員(大学卒)の退職金は2,000万円に達していない人が多いようです。勤続30年だと800万円ほど。勤続25年だと600万円ほどとなっています。

次に国家公務員です。