勤続30年の銀行員の疑問「老後資金2,000万円」は国のセールストーク?

私事なのですが、都市圏で一人暮らしをしながら大学に通っていた子供が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で授業再開が不透明となり、最近自宅に戻ってきました。引っ越し代などの想定外の出費がかさみ、今後のことを考えると不安になりました。

夫婦でお金のことを話し合い、子供が自立した後について話が及んだときに、ふと「老後資金2,000万円問題」が頭をよぎりました。コロナ禍によって誰もが「万が一働けなくなった時」を意識するようになり、自分の老後について考えるようになった人も多いのかもしれません。

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そこで今回は「老後に2,000万円必要って本当?」という疑問について、銀行員としての見解を添えながら、まだ老後やお金のことについて考えてみたいと思います。

老後に2,000万円は、本当に必要か?

「老後資金2,000万円問題」が話題になり始めたのはもう随分前のことのような気がしていましたが、実は2019年とごく最近のことでした。

これは、夫婦が年金だけで暮らしていくには2,000万円の蓄えが必要だという問題提起で、当時は国会でも取上げられるなど物議を醸しました。事の発端となったのは、金融庁の金融審議会というところが作成したレポートです。※以下にレポートを添付します。大作ですが、興味のある人は目を通してみてください。

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」

このレポートのポイントを簡単に箇条書きにすると、次のようになります。なお、ここから銀行員としての私見も含みますので、その点も踏まえて読み進めてください。

参考記事

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勤続30年の現役銀行員。金融ライター。
銀行員として数え切れないほどのお客様と会い、相談に乗り、一緒に悩んだ経験では誰にも負けない自信があります。
取り組んでいく記事も、そんな一介の銀行員目線で書いています。