「週刊少年ジャンプ」での連載が終了しても、その人気に衰えがまったくみえない「鬼滅の刃」。昨年のアニメ放送から一気に人気が爆発し、新型コロナで家で過ごす時間が極端に増えたことも相まって、既刊の単行本は軒並み完売、5月半ばの連載最終回に向けての盛り上がりは社会現象にもなりました。

この鬼滅の刃、実は女子小学生や幼児にも浸透し、グッズも大人気。子どもにねだられて”鬼滅消費”がかさんでいる家庭もあるようです。なぜ、子どもたちの心を引きつけているのでしょうか。

シリーズ累計1億部突破、劇場公開も控える鬼滅の刃

10月16日には劇場版「無限列車編」の公開も控えている鬼滅の刃ですが、イラストが魅力的なムビチケ型前売り券は8月7日から販売開始となったものの売れ切れが続出したため、9月18日に再度販売となりました。

日本出版販売株式会社調べによると、2020年上半期ベストセラー(集計期間:2019年11月24日から2020年5月23日)は鬼滅の刃の小説版が1位・2位を獲得するなどコミック以外でも強さを見せつけています。

9月24日からは少女漫画誌の「りぼん」や10代女子向けファッション誌「Seventeen」、子育て世代の女性誌「Lee」など、「週刊少年ジャンプ」を発行する集英社の20誌で鬼滅の刃の付録が付くキャンペーンが開始されました。

こうした大々的なイベントができるのも、ファンの年齢層が幅広く、性別に関係なく人気を集めている証でしょう。

10月2日に販売となるコミックス22巻の初版は370万部となり、電子書籍版を含めたシリーズ累計発行部数は1億部を突破するなど昨今の出版不況を吹き飛ばす勢いです。