海外株は調整基調だが、日本株は底堅い動き

2020年9月25日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より116円80銭高の23,204円62銭となりました。

先週初は敬老の日、秋分の日の祝日で、営業日は3日間だけでした。海外での株安などを受けて連休明けの23日、24日は続落となりましたが、週末25日は、前日に米国株で大型ハイテク株が買われたことなどもあって、日本株にも安心感が広がり買い戻されています。

今週の動きはどうなるでしょうか。懸念材料の中でも大きいのが新型コロナウイルスです。英国やスペインなどをはじめ欧州では再び新規感染者数が拡大しつつあり、米国も依然として収束に向かっていません。共和党と民主党が追加経済対策の規模を巡って対立していることから、経済活動再開にも不透明感が漂います。

今週はイベントが多い1週間となりますが、方向感の出しづらい展開になりそうです。まず28日は、9月末の配当や株主優待の権利付き最終売買日です。

通常であれば、権利取りの買いが入ると想定されるところですが、コロナ禍で企業の業績見通しが明るくない場合は買い控えられることも考えられます。一方で、29日以降は配当落ちによる株価の下落が起こる可能性もあるので注意が必要です。

米大統領選は、29日からテレビ討論会が始まります。テレビ討論会は29日の第1回を含め、計3回行われます。世論調査では民主党のバイデン氏が若干優勢とされますが、トランプ氏がどう挽回するのか、その内容に注目が集まります。

また、10月1日からは欧州連合(EU)首脳会議が開かれます。EUの離脱を巡り、英国とEUの自由貿易協定(FTA)交渉が決裂するリスクがあり、欧州株、ユーロなどが売られる可能性があります。