コロナ禍の状況も相まって老後資金について漠然とした不安がつきまとう中、定年前までにしっかりと貯蓄をしておきたいというのは、今や世代を超えて共通の悩みともいえるかもしれません。

30代はというと、20代と比べると給与や年収も上がり、生活に余裕が出てきた人がいる一方で、結婚や出産などのライフイベントも増え、住宅ローンや子どもの教育資金など、出ていくお金も増え始める世代。

そんな30代の貯蓄額が実際にはどのくらいなのかを、総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)2019年(令和元年)平均結果(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)」をもとにみていきましょう。

貯蓄額とは

総務省の家計調査報告(貯蓄・負債編)の用語の解説によると、貯蓄とは、

ゆうちょ銀行,郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構,銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金,生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式,債券,投資信託,金銭信託等の有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価,債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と,社内預金,勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいう。 なお,貯蓄は世帯全体の貯蓄であり,また,個人営業世帯などの貯蓄には家計用のほか事業用も含める。

とあります。

つまり「貯蓄額」には、預貯金以外の金融資産も含まれていることを指しています。