新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、消費の落ち込みや業績の悪化などによる収入の減少、また仕事が不安定になっている人も少なくない状況が続いています。
現在の生活にゆとりを持てないだけではなく、自分や家族の老後に備えるための貯蓄が心もとなくなり、将来への不安も余計に膨らんでしまうことも…。

2020年5月に総務省が発表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、約8割の人が老後の生活に不安を感じていると回答しています。

特に年収400万円以下の世帯では「普通に暮らしてはいけても、将来のための貯金にまわすほどの余裕はない」という声も聞かれます。今回は、貯蓄を増やすためにぜひ身に付けたい「お金が貯まる習慣」について考えてみましょう。

年収と貯蓄額は比例しない「要は貯める工夫」

前述の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」によると、年収400万円以下の勤労者世帯の貯蓄現在高は、細かい収入階級ごとに多少の差はあれども、約800万円前後となっています。

これは全世帯の平均である1,376万円と比べると少なく感じるかもしれませんが、収入が多ければ多いほど貯蓄額も大きい、とは言いきれません。

また金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査 令和元年(2019年)」の結果からは、年代や収入が同じくらいの世帯であっても、資産額にはバラつきがあることが分かっています。

「もっと貯金して将来に備えたいけれど、収入が上がる見込みはない…」という人でも、やり方を工夫すれば今より資産を増やせるかもしれません。

年収400万円以下の世帯が、老後・子育て資金を上手に貯めていくために、どんな工夫ができるでしょうか。家計を見直し「貯金にまわせるお金を増やすために余計な支出を減らす」ための具体的なコツがあれば、ぜひ実践してみたいですよね。

そこで貯蓄額に差をつけている貯金上手な人たちの実践例を参考に「お金が貯まる習慣」を探りましょう。