ネット通販やテレビショッピングなど通信販売の売上高は年々伸びていて、2019年度は物販だけで9兆円に迫ることがわかりました。同時期に発表されたランキングを見ると、長年独走を続けるトップのアマゾンを追ってさまざまな企業が躍進しています。

これら好調な増収企業に共通するのは、商品力だけに頼らずユーザーサービスを強化するという動きです。通販市場の現状やアマゾン1強の背景、プラスアルファの展開で業績アップにつなげている意外な企業などを紹介します。

21年間連続で成長する通販市場、規模は8.8兆円超え

日本通信販売協会が毎年8月に発表する「通販・EC市場売上高(物販)」によると、2019年~2020年にかけての市場規模は前年比8.2%増の8兆8,500億円まで拡大しました。

21年間の連続成長となっていますが小売市場に占めるシェアとしてはまだ6.1%にすぎず、今後大きな伸びしろと可能性を秘めているといえるでしょう。なお、この売上高には金融商品やダウンロード商材などは含まれず、基本的に物販だけの売り上げとなります。

同時期には業界専門紙が「売上高ランキング」を発表していて、今回もトップのアマゾンが2位以下を大きく引き離して独走状態を維持しました。ランキングは企業単位の通販・EC(ネット通販)売上高をまとめたもので、流通額でカウントする「楽天市場」や「Yahoo!ショッピング」などのショッピングモールは含まれていません。