貯蓄「4,000万円以上」世帯と聞くと、「よほど年収が高いのだろう」と思う人もいるかもしれませんね。ところが、年収と貯蓄は必ずしも比例するとは限らないようです。

ここでは、貯蓄「4,000万円以上」世帯の年収にスポットを当てながら、貯蓄を増やすコツについて考えます。

貯蓄「4,000万円以上」世帯の平均年収はどれくらい?

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、貯蓄現在高「4,000万円以上」世帯は、二人以上世帯の11.4%を占めています。10世帯に1世帯が貯蓄4,000万円以上と知って、「意外に多い」と思う人もいるでしょう。

勤労者世帯のみに限ってみると、6.9%が貯蓄現在高「4,000万円以上」世帯です。

同資料をもとに、貯蓄と年収の関係をさらに詳しくみていきましょう。貯蓄現在高階級別の年間収入を紹介します。

貯蓄現在高階級別の年間収入

  • 100万円未満:462万円
  • 100~200万円:537万円
  • 1,000~1,200万円:626万円
  • 1,600~1,800万円:698万円
  • 4,000万円以上:833万円

貯蓄「4,000万円以上」世帯の平均年収は833万円です。ほかの貯蓄現在高階級と比べると確かに年収は高いといえますが、貯蓄額の高さを裏付けるほどではありません。

高齢者世帯では17.3%が貯蓄現在高「4,000万円以上」世帯となっていることから、退職金も貯蓄額を増やす要因の1つと考えられます。遺産など、調査では明らかになっていないお金の動きも背景にあるでしょう。