完全無農薬農業を太陽光発電と融合させた男の「思いと戦略」

ストックビジネス連鎖経営とは?


阿久津:他にも、高校の恩師が推奨する農業の省力化も参考にしています。たとえば、輪作(りんさく)といって「大豆⇒麦⇒お米」という順序で栽培すると土の状態が良くなって土壌改良も肥料もいらないとか、田んぼにレンゲ草を植えた後で米を作ると肥料がいらないなど色々なノウハウがあります。

加えて「BLOF(Bio Logical Farming:ブロフ)農法」――日本語ですと生態系調和型農業と訳されるんですが、納豆菌や乳酸菌を自分たちで培養して土に混ぜるなど、色々な成功事例の“いいとこどり”で、お金をかけずに収穫率をあげる工夫をしています。

少し難しいかもしれませんが、マメ科の植物は空気中の窒素分を土に還元してくれるなんて話もあります。

結果的には、宇都宮での慣行栽培による小麦の平均収穫量10アール当たり300キロに対し、無農薬・無化学肥料・無除草剤のソーラーシェアリング農場で10アール当たり368キロ収穫しました。

無農薬素材による無添加食品と経営者視点

大竹:すごいですね! 先行する成功者の協力によって収穫率を上げ、省力化によって手間が減るとはいえ、企業の経営者としては、なかなか難しい決断をしている――経営が成り立たない面もあるのではと思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか?

阿久津:正しいことをしていれば失敗はないと考えています。まだまだ赤字のパン事業ですが、職人は「こんな仕事がしたかった」と喜んでいます。さらに今後はラーメン、ピザ、スパゲッティの展開も考えています。

大竹:営農型太陽光発電で、畑で作物を栽培しながら太陽光発電で収益を上げている人はいても、いわゆる「6次産業化」して、パンなどの食品に加工しての販売やレストランを展開することまでできるというのは、他にはないかなりの強みですね。

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執筆者
大竹 啓裕
  • 大竹 啓裕
  • 株式会社ハッチ・ワーク 代表取締役会長兼CEO

福島県出身。20代はセコム株式会社にて理想的なストックビジネスの原点を経験、その後、30歳でラーメンFCチェーンの創業メンバーとして参画、ラーメンFCとしては全国一位となる約300店のストックビジネスモデル構築の原動力となる。40代は(株)ハッチ・ワークにて貸会議室「アットビジネスセンター」や月極駐車場探し「アットパーキング」にて国内オンリーワンのサービスを次々開発して事業拡大する。これまでの新規事業立ち上げは20事業以上。ストックビジネスアカデミー(経営研究機関)にて長期的に成長する経営メソッドを研究。近著に『ストックビジネスの教科書』(ポプラ社)、『ストックビジネスの教科書 プロフェッショナル』(ポプラ社)がある。ビジネスに関するお問い合わせは下記よりお願いいたします。問合せ先:ストックビジネス〜大竹啓裕の公式サイト〜