ケネディクス、2QのAUMは年度末比で+1,009億円 オポファンド・コアファンドが増加

2020年8月13日に行なわれた、ケネディクス株式会社2020年12月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:ケネディクス株式会社 代表取締役社長 宮島大祐 氏

新型コロナウイルス感染拡大による通期業績への影響

宮島大祐氏:ケネディクスの宮島です。はじめに、今回の決算説明会については新型コロナウイルス感染拡大の影響からオンラインの開催とさせていただきました。はじめての試みですので不慣れなこともあるかと思います。何卒よろしくお願い申し上げます。

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それでは2ページからご説明します。新型コロナウイルス感染拡大による通期業績への影響ですが、アセットマネジメント事業についてはアセットマネジメント残高に応じて安定的に得られるアセットマネジメントフィーへの影響は軽微であり、一部ファンドの組成の進捗に遅れがあるものの、順調に推移しています。

不動産関連事業についても管理物件数に応じて安定的に得られるプロパティマネジメントフィーへの影響は軽微です。一方で、ホテルを中心とするマスターリースについては新型コロナウイルス感染拡大の影響のみならず、オリンピック開催延期の影響もあり、ホテル及びサービスアパートメントの稼働率が当初の想定より大幅に低下しています。

不動産投資事業については不動産取引の停滞により、売却益獲得の進捗に遅れが生じています。しかし足元では不動産市場の流動性、とくに物流施設や賃貸住宅に回復の兆しが見られ始めており、当社としては下期での収益積み増しによって期初に発表した通期予想の達成を目指していきます。

2020年12月期第2四半期 サマリー

3ページをご覧ください。第2四半期のサマリーですが、AUMは現在のような環境下でも2019年度末対比で1,009億円の増加となりました。足元においてはオポファンドの増加に加え、コアファンドについても引き続き増加しています。

コロナ禍による事業の影響については先ほどご説明したとおり、アセットマネジメントフィー、プロパティマネジメントフィーによる安定収益は期初予想通り進捗していますが、売買等に伴うスポットフィーや不動産投資事業は一部進捗に遅れが出ています。

ホテル、サービスアパートメントについては、オリンピックの延期とコロナ禍による稼働率低下のダブルパンチにより、マスターリース損益等については当初の予想を大幅に下回っています。

このような状況下においても当社の財務基盤は引き続き盤石であり、当期末における単体の自己資本比率は81%、現預金は501億円を有しています。この潤沢な手元資金を活用して機動的な案件獲得を目指していきます。また、アセットマネジメント事業による収益基盤は安定しており、期初発表のとおり1株当たり8.5円の中間配当を実施します。

最後に新たな事業の進捗やESGへの取組みについてです。新規事業ですが、「bitREALTY」による直近のクラウドファンディング募集案件では、募集開始から3分間で満額申込を達成するなど、個人投資家を中心とした底堅い投資ニーズが確認できています。また当社では現在、REIT私募ファンドに次ぐ第3の事業の柱とすべく、不動産セキュリティトークンの事業化を進めています。こちらの詳細については後ほどご説明します。

ESG関連の話題としては、ケネディクス社員の働き方の選択肢を広げる1つの手段として、ワーケーションの導入のため「PerkUP 軽井沢」の運用を開始しています。また、ESGインデックスであるMSCI日本株女性活躍指数(WIN)の構成銘柄にも採用されています。

2020年12月期第2四半期 連結損益計算書概要及び利益指標

4ページは2020年12月期第2四半期の連結損益計算書の概要についてご説明します。2020年上期は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、すべての段階利益が通年予想に対して50パーセントを下回り、親会社株主に帰属する当期純利益の進捗率は36パーセントとなっています。

スライドの右側の表で各事業の詳細についてご説明します。まずアセットマネジメント事業はAUMの成長に伴い、アセットマネジメントフィーが昨年第2四半期対比で4億円の増加となり、通年予想74億円に対して50パーセントの進捗となっています。また、アクイジションフィー等のスポットフィーについては、ファンド組成の遅れにより進捗率は38パーセントにとどまっています。

続いて不動産関連事業ですが、プロパティマネジメントフィーは管理物件数に応じて得られる収益が大部分を占めるため、通期予想に対して50パーセントを上回って進捗しています。

一方でマスターリース損益等は、オリンピック開催による需要増期待を前提とした高めの予算設定をした一方で、オリンピック需要の剥落と新型コロナウイルスの影響により、ホテル、サービスアパートメントの稼働率が大幅に低下し、下期にかけても苦戦を強いられる見込みです。

不動産投資事業については、不動産取引の停滞により不動産売却益獲得に一部遅れが生じていますが、足元では不動産の流動性も回復基調にあり、年末に向けて複数の取引を予定しています。また売却延期に伴い、ファンドからの賃貸事業損益は増加しています。

配当予想(1株当たり配当額)

5ページをご覧ください。2020年12月期の配当予想ですが、配当の原資となるアセットマネジメント事業による収益は安定しており、期初発表でお伝えした1株あたり8.5円の中間配当を予定どおり実施します。また、下期においても引き続きアセットマネジメント事業の安定成長を見込んでいることから、期末配当8.5円を含めた年間17円配当に変更はありません。

ケネディクスグループのAUM

6ページは、2020年12月期第2四半期末時点のケネディクスのAUMの動向です。現在のコロナ禍においても、2019年度末対比で1,009億円のAUMを積み上げることができました。グループ全体でのAUMは2兆4,931億円、ベースAUMは1兆8,893億円となり、ベースAUMの増加が当社グループのAUMの成長を牽引しています。

不動産に対する投資需要やファイナンスの姿勢は引き続き旺盛であり、とくに私募ファンド経由での投資需要が大きく、足元ではオポファンドが増加するとともに引き続きコアファンドの組成にも成功しています。

AM事業 ケネディクスグループのAUM

7ページにてAUMの内訳をご確認ください。2020年12月期第2四半期末時点において、メインスポンサーREITに私募ファンドを加えたベースAUMが1兆8,893億円となりました。また、メインスポンサーREITに加え、ファンドライフが長期となるコアファンドを合計した安定的AUMが全体AUMに占める割合は61パーセントとなっており、アセットマネジメント事業の収益力の向上に加え、成長の持続性も継続しています。

スライド右上の円グラフのとおり、投資対象としても、オフィスビル、賃貸住宅、物流施設、商業施設に加え、その他でホテル、ヘルスケア施設、保育施設などをカバーしています。幅広い投資対象に加え、特化型REITと私募ファンドによる多様な投資戦略、さらに国内外の多くの顧客投資家との取引きが当社の強みとなります。

なお、現時点で懸念されているホテルについて、資料上はその他の13パーセントに含まれていますが、ホテル全体の占める割合は6パーセントとなっています。手元資金は引き続き潤沢であり、コロナ禍においても取引金融機関からの資金調達環境に変更がないことも確認できているため、しっかりとしたファンド組成によるアセットマネジメントビジネスの成長を継続させていきたいと考えています。

AM事業 メインスポンサーREITの取組み

9ページをご覧ください。各REITの取組みについてご説明します。ケネディクス・オフィス投資法人ですが、コロナ禍におけるテナントからの賃料減免、支払猶予等について、5月時点の賃料ベースで11.9パーセントにあたる131のテナントより要望を受けています。このうち、一般的に影響が大きいと見られる飲食店等からの要望が約半数を占めています。こちらに対しては個別の経済状況を把握した上で、物件競争力や空室期間の逸失利益等も考慮しながら交渉を進めています。

またテレワークの浸透に伴い、今後も働き方の多様化の流れは続くものと考えていますが、ケネディクス・オフィス投資法人は従来から東京経済圏や地方主要都市の中規模オフィスに加え、東京経済圏の郊外主要都市も着目して幅広く投資を行なっており、働き方の多様化にも的確に対応した中規模オフィスビル主体のポートフォリオへのニーズは今後も変わらないと期待しています。

なお、ケネディクス・オフィス投資法人は資産の入れ替えにも継続的に取り組んでおり、本年6月にも資産の入れ替えを実施しています。築年数が相応に経過した2物件を売却し、都心の築浅物件を取得することでポートフォリオの質の強化を図っています。

次にケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人ですが、賃貸住宅の稼働率は2020年6月末時点において94.9パーセントと安定的に推移しています。賃料の増加基調も継続しており、2月から4月では新規賃料については3.9パーセントの上昇、継続賃料については0.5パーセントの上昇となっており、コロナ禍においても賃貸住宅に対しては安定稼働していることがご確認いただけるかと思います。賃料未払いによる影響も特段ありません。

ケネディクス商業リート投資法人ですが、従前より生活密着型商業施設に重点的に投資を行なってきたことが功を奏し、コロナ禍で都心の消費が落ち込む中でも居住地周辺の消費は旺盛で、食品スーパーやホームセンターを中心とするこれらの施設が強みを発揮しています。

また投資方針の変更により、eコマースの拡大によって需要の高まりが期待されるラストワンマイル型配送センターへの投資も実績を積み上げ、新宿区にあるヤマト運輸の配送センター「新宿西落合配送センター」や、横浜市にある佐川急便の配送センター「横浜上郷配送センター」など、着実に取得を実現しています。

ケネディクス・プライベート投資法人の私募REITですが、大型オフィスや固定賃料型ホテルのポートフォリオの賃料規律において99.7パーセントが固定賃料となっています。また、2020年5月には首都圏に所在するホテルのテナント及びオペレーターの変更を行なっており、長期リース契約とブランド力向上によるさらなる収益安定化に努めています。

当社グループのメインスポンサーREITのAUMは1兆円を超えていますが、今年に入ってからもAUMを357億円積み上げることができています。当社グループでは、投資対象となる不動産に対する専門性の高さこそがREITの競争力の厳選につながると考え、4つのREITのそれぞれで異なるアセットクラスを運用する特化型REIT戦略を採用します。

一方で、投資対象のアセットクラスが異なってもREIT運用の観点では共通する部分もありますので、運用会社はREIT専業の会社であるケネディクス不動産投資顧問に集約し、REIT運用に関わるノウハウの蓄積とともに、AUM拡大に伴う規模の経済を発揮できる体制を整えています。

投資家のみなさまに質の高いアセットマネジメントサービスを提供するために、各アセットクラスでのプロとREIT運用のプロを育成し、また、進歩が著しいデジタル技術も取り込むことで、引き続き高い運用力に基づくREITビジネス拡大に努めていきたいと思います。

投資エクスポージャー

9ページをご覧ください。当社の自己勘定投資についてご説明します。スライドの左上の表で、新規投資と回収の環境をご確認ください。2020年上期は足元の状況を鑑み、投資97億円、回収130億円とやや回収が先行しています。

一方で、昨今では不動産市場の流動性は回復基調にあり、決算対策のための物件売却など投資機会は潤沢です。ケネディクスの十分な投資余力と資金調達力を活用し、引き続き投資案件の積み上げを図っていきたいと考えています。

クラウドファンディング事業

10ページをご覧ください。昨年、サービス提供を開始したクラウドファンディング事業について、緊急事態宣言解除後初となる案件「KURAMAE214:ローンファンド」の募集を7月に行ないました。

おかげさまで募集開始後3分間で満額の申込みを達成し、クラウドファンディングへの個人投資家を中心とした底堅い投資ニーズが確認できています。競合他社との差別化のためにも引き続きクオリティにこだわり、安心して投資いただける商品を提供していきたいと思います。

不動産セキュリティトークン事業化に向けたマイルストーン

11ページをご覧ください。不動産セキュリティトークンを新たな「第三の事業の柱」とすべく、年初にデジタライズセキュリテーション推進室を設立しています。今般、ブロックチェーン活用による証券化第1弾として、特定目的会社の優先出資をデジタル化した上で、アプリを経由した電子的な募集を行ないました。

ブロックチェーンを活用することで証券の券面の現実的な交付なく、法的に有効な権利移転が実行可能となっており、取引きを行なった投資家はアプリを通じてブロックチェーン上の記録を確認することが可能となります。

本案件で得られた知見や課題を踏まえ、不動産セキュリティトークンへの本格的な参入により、私募ファンドREITに次ぐ、AUM事業での第三の柱に育てていきたいと思います。また、幅広い投資家像について不動産セキュリティトークンの投資機会の提供と売買流動性の提供を行なうため、第一種金融商品取引業の登録の準備を開始しています。

アフターコロナを見据えた新しい働き方

最後に12ページをご覧ください。新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに当社も将来を見据えた新しい働き方について検討を進めており、働く環境をより柔軟に、一人ひとりが効率的な働き方を選択できるような職場環境の整備を進めています。

サテライトオフィスの新設や在宅勤務の活用によって社員の通勤への負担を軽減していくとともに、本社についてもより社員間のコミュニケーションが図りやすい環境を整備していきたいと考えています。

また、この7月には「PerkUP 軽井沢」の運用を開始しています。こちらの新しい施設は軽井沢にある旧館を保存、改築した施設であり、よりよい空間と環境の中でのワーケーションを通じ、社員のワークライフバランスに配慮した新しい働き方を積極的に取り入れていきたいと考えています。

私からの説明は以上になります。引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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