みんなの貯蓄額や負債額って気になりますよね。でもなかなか聞きにくいものですが、「うちって平均と比べるとどうなのだろう?」と気になる事柄でもあります。

今回は勤労者世帯の貯蓄と負債について、総務省統計局の資料を参考にみていきましょう。

働く世帯の貯蓄はどれくらいか?

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2019年(令和元年)平均結果―(二人以上の世帯)」によると、二人以上世帯の貯蓄現在高は1,755万円(貯蓄保有世帯の中央値:1033万円)で、負債現在高は570万円(負債保有世帯の平均値:1,451万円、負債保有世帯の中央値:1,218万円)となっています。

では、勤労者世帯の貯蓄と負債はどれくらいなのでしょうか。

二人以上世帯のうち勤労者世帯の貯蓄・負債額

貯蓄現在高:1,376万円
負債現在高:855万円

貯蓄保有世帯の中央値は801万円、負債額については、負債保有世帯の平均値は1,548万円、負債保有世帯の中央値は1,449万円となっています。二人以上世帯全体と比較すると下がります。また貯蓄額の中央値については、1,000万円を下回りますね。

それもそのはずで、勤労者世帯の世帯主の平均年齢は49.6歳、一方二人以上世帯は59.4歳と10歳ほど若いです。勤労者世帯はまだまだ負債も多く、これから老後資金を考える…という世帯も多いのかもしれません。ちなみに、勤労者世帯の年間収入の平均値は736万円となっています。平均値で考える純貯蓄額は521万円です。

次にこの「貯蓄」内容についてみてみましょう。

貯蓄の種類

通貨性預貯金:427万円(31.0%)
定期性預貯金:438万円(31.8%)

生命保険など:300万円(21.8%)
有価証券:150万円(10.9%)
金融機関外:61万円(4.4%)

となっています。定期性預貯金がもっとも多く、次いで通貨性預貯金となっています。2018年と比較すると、通貨性預貯金は44万円増加しており、比較可能な2003年からずっと増加傾向にあります。一方で、生命保険などは減少しており、2018年と比較すると7万円減です。