長年勤め上げた会社を退職する時、皆さんの口座に振り込まれるのが退職金です。まとまったお金が手に入る人生でも数少ない機会ですが、自分の会社に退職金制度があるのか、自分はいくらくらいもらえるのかをしっかりと把握している人は意外と少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、みんな定年時に退職金をいくらもらっているのかについてみていきたいと思います。

定年時にみんな退職金はいくらもらっているのか

まずは厚生労働省が公表している「平成30年就労条件総合調査 結果の概況 退職給付(一時金・年金)の支給実態」の中から、退職事由が「定年」の退職給付額をみてみると、以下の通りになります。

  • 大学・大学院卒(管理・事務・技術職):1,983万円
  • 高校卒(管理・事務・技術職):1,618万円
  • 高校卒(現業職):1,159万円

学歴、職種等により差があるものの、定年退職金の平均金額は1,000万円を上回っています。これを見ると、もらうのが楽しみという人も多くいるのではないでしょうか。

しかしここで注意していただきたいのは、この平均値は、退職給付(一時金・年金)制度がある常用労働者30人以上の民営企業が対象であるため、退職金の支給がない人については算入されていません。

しかし、同じく厚生労働省が公表している「平成30年就労条件総合調査 結果の概要 退職給付(一時金・年金)制度」の中で退職給付(一時金・年金)制度がない企業が19.5%あるため、およそ5人に1人は退職金を受取ることなく退職しているということがいえます。