50代は、30代で子どもを産んだ人にとっては教育費のピークが訪れ、また住宅ローンの返済がある人もおり、支出が多い年代といえます。これに加えて老後資金を具体的に考え始める年代ともいえるでしょう。

ここでは50代の老後資金に対する意識や、現在の貯蓄額についてみていきます。

50代、「老後が心配」は8割以上

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和元年調査結果」(2019年)によると、二人以上世帯の50代は老後生活について「心配」しているようです。

老後生活について

それほど心配していない…12.5%
心配である…86.6%
・多少心配である…42.8%
・非常に心配である…43.8%
無回答…0.9%

8割以上の人が「老後は心配」だと回答しています。その理由とは、

老後が心配な理由(複数回答)

1位…年金や保険が十分ではないから(71.6%)
2位…十分な金融資産がないから(68.3%)
3位…現在の生活にゆとりがなく、老後に備えて準備(貯蓄など)していないから(38.9%)

となっています。やはり年金受給額や老後資金に不安があるようです。また、50代(二人以上世帯)が思う「老後ひと月当たりの最低生活費」は、27万円のようです。年金支給時に最低準備しておきたい金融資産残高は、2,066万円となっています。2,000万円以上必要と思っている50代(二人以上世帯)が多いようですが、実際の50代時点の貯蓄はどれくらいなのでしょうか。