テスラはなぜトヨタを抜けたのか~そこにある「ストックビジネス」の肝とは

「売った後で稼ぐ」がストックビジネスの鍵

日本を代表する自動運転車メーカーであるトヨタは、「カンバン方式」を武器にコスト削減と品質向上で企業価値を上げてきました。まだ世界の道路事情も悪かった時代にはまさに最強の武器でした。

また、日本の車検制度は、車が故障しやすいものだった1951年にスタートしていますが、この制度も車メーカーとその関連部門に安定的な収益をもたらしました。

耐久消費財の代表格である車は「長期間利用する」もので、かつタイヤやオイルのような何度も購入する「消耗品」があり、車検制度や12カ月点検などの法定点検制度のような「メンテナンスコスト」がかかります。さらに、保険やローンのような金融事業も生み出します。

これらが全てストックビジネスだということから、自動車産業そのものがいかに巨大なストックビジネスかがわかります。

しかし、時代が変わって車全体の品質が向上し、道路事情も良くなり安全装置も格段に進化してくると、現行の車検制度すら外国並みに緩めていいのではないかと思われる状況です。

一方、自動車メーカー間の競争には厳しいものがあります。売上高の約6割をサプライヤーへの支払いにあてて、約2割が自社工場での生産活動。広告費などの販売管理費などを差し引くと営業利益は1割弱とも言われ、実際には金融事業が重要な収益源になっているのが現実です。

参考記事

ニュースレター

メールアドレスをご登録いただくと、毎朝LIMOの更新情報をお届けいたします。
執筆者
大竹 啓裕
  • 大竹 啓裕
  • 株式会社ハッチ・ワーク 代表取締役会長兼CEO

福島県出身。20代はセコム株式会社にて理想的なストックビジネスの原点を経験、その後、30歳でラーメンFCチェーンの創業メンバーとして参画、ラーメンFCとしては全国一位となる約300店のストックビジネスモデル構築の原動力となる。40代は(株)ハッチ・ワークにて貸会議室「アットビジネスセンター」や月極駐車場探し「アットパーキング」にて国内オンリーワンのサービスを次々開発して事業拡大する。これまでの新規事業立ち上げは20事業以上。ストックビジネスアカデミー(経営研究機関)にて長期的に成長する経営メソッドを研究。近著に『ストックビジネスの教科書』(ポプラ社)、『ストックビジネスの教科書 プロフェッショナル』(ポプラ社)がある。ビジネスに関するお問い合わせは下記よりお願いいたします。問合せ先:ストックビジネス〜大竹啓裕の公式サイト〜