テスラはなぜトヨタを抜けたのか~そこにある「ストックビジネス」の肝とは

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ビジネスは大きく「ストックビジネス」と「フロービジネス」に分けることができます。
ストックビジネス:連続性があり時間経過とともに収益が積み上がるビジネス
フロービジネス:常に新規の取引の連続で成り立っているビジネス
このストックビジネスの完成度が上ると、結果的に将来の企業価値が上がります。そんなことを改めて感じたのが、米国の電気自動車(EV)メーカーのテスラが、株式時価総額でトヨタを抜いたという衝撃的なニュースです。ちなみに、2019年のテスラの年間販売台数は約36万台、対してトヨタは1000万台を超えています。
続きを読むテスラは2019年2月にディーラー販売網の廃止を発表。一部はショールームとして残すもののネット販売に移行しました。一定の走行距離など条件満たせば、返品も自由とされています。コロナ禍でロックダウンされた英国で、2020年4-5月にテスラが大手自動車メーカーを抑えて新車販売台数1位になったのも、その成果の一つでしょう。
売れば売るほど強くなる仕組み
先日、東京・青山のテスラショールームでModel Sを試乗してきました。
そこで説明されたのは、「この車は後でどんどん賢くなるんですよ。普通は古くなればまた新車に変えますが、使われていないセンサーがあって、いずれアップデートされて自動運転にもなるんです…云々。中古でも、今一番値落ちしない…云々」ということ。