仕事しながら年金もらってる人って、どれくらいいる?
在職者の老齢給付(老齢年金及び通算老齢年金)の受給権者数をみてみましょう(2018年度末)。
在職者の受給者数の推移
男性
- 2014年度:183万人
- 2015年度:202万2,000人
- 2016年度:206万8,000人
- 2017年度:221万6,000人
- 2018年度:235万人
女性
- 2014年度:92万9,000人
- 2015年度:101万2,000人
- 2016年度:113万人
- 2017年度:124万1,000人
- 2018年度:122万5,000人
となっています。男女ともに増加傾向にあります。
またここで、厚生年金の平均受給額を年齢別にみてみましょう。
(※65歳未満の厚生年金保険(第1号)の受給権者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げによって、主に定額部分のない報酬比例部分のみとなっています。)
平均年金月額は65歳以上だと14万~16万円ほどとなっているようです。
まとめにかえて
2019年話題となった、金融庁の「老後2,000万円問題」を振り返ってみると、高齢夫婦(夫65歳以上妻60歳以上)の毎月の収入(主に年金収入)は20万9,000円。これに対して支出は26万4,000円となっており、その差額の毎月の赤字が5万5,000円となっています。これが仮に老後30年間続くとなると、
5万5,000円×12カ月×30年=1,980万円
となり、約2,000万円となります。一朝一夕に用意できるものではありませんので、早めの準備が大切といえるでしょう。
参考
「厚生年金保険・国民年金事業年報」厚生労働省
「在職中の年金」日本年金機構
「厚生年金保険における標準報酬月額の上限の改定」日本年金機構
「年金制度改正法(令和2年法律第40号)が成立しました」厚生労働省
『金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」』金融庁
「50代の貯蓄額と将来の年金受給額は、どれくらい?」LIMO
「55歳の人は、どれくらい年金をもらえる?」LIMO
尾藤 ちよ子