あなたの会社には退職金制度がありますか?「いくらもらえるのか」や「どんな形で支給されるのか」を把握していない人もいるのではないでしょうか。

退職金と公的年金は老後の生活を支える柱です。退職金の金額がわからなければ、適切な老後のマネープランが作れません。その時になって慌てることのないよう、老後資金についておさらいしておきましょう。

老後資金はそもそもいくら必要なのか

はじめに、老後資金の目安についてみていきます。

2019年に大きな関心を集めた「老後2,000万円問題」は、公的年金とは別に2,000万円の老後資金が必要になることを指摘したものです。平均的な無職の高齢夫婦世帯で毎月約5万円の赤字が出ていることから、金融庁の審議会は「20年で約1,300万円、30年で約2,000万円の老後資金が必要になる」と提言しました。

厚生労働省の簡易生命表によると、日本人の平均寿命は男性で 81.25 年、女性で 87.32 年です。75歳を超えると認知症のリスクが高まります。健康で長生きすることは素晴らしいことですが、長く生きるほどお金がかかり、認知症のリスクも上がることを考慮しておく必要があるでしょう。

公的年金の所得代替率が減少するリスク

公的年金は老後の生活を支える重要な柱ですが、今後“所得代替率”が減少するリスクを抱えています。