巣ごもり需要で増えた支出・減った支出

休校・在宅勤務となれば、自然と増加しそうなのが食費ですが、「家計調査」の食料は同5.4%減の7万8,272円と支出が減っています。その理由は、外食が減り内食が増えたことが影響しているようです。まず主に減った支出ですが、

  • 学校給食・・・437円(同63.7%減)
  • 一般外食・・・6,111円(同59.6%減)

となっており、外出自粛の影響が大きくなっています。

そして増えた支出ですが、

  • 麺類・・・1,909円(同25.4%増)

(パスタ 同38.8%増、即席麺 同31.0%増)

  • 肉類・・・9,115円(同21.8%増)
  • 酒類・・・4,123円(同25.6%増)

(チューハイ・カクテル 同52.6%増)

この他、チーズ(同30.1%増)や冷凍調理食品(同16.0%増)の支出も増えています。少し日持ちがするものや、家飲みのお酒やおつまみの需要が増加したようです。

この他の減った支出は、被服及び履物については

  • 背広服(同64.7%減)
  • 婦人用スラックス(同37.4%減)

が大幅な落ち込みとなったようです。

院内感染などのニュースの影響でしょうか、医科診療代は同17.4%減、マッサージ料金等(※病院や整骨院(接骨院)、鍼灸院以外)は同48.5%減となっています。一方で、保健用消耗品(※マスク、ガーゼを含む)は同179.5%増とかなりの支出増になっています。

また交通・通信の中ではとくに、鉄道運賃が同86.0%減、バス代が同75.9%減とこちらも驚くほどの減少幅です。もちろん、タクシー代や航空運賃、有料道路料の支出も減少していますが、郵便料は同30.1%増となっています。

前述したように、教養娯楽費の落ち込みも大きく、宿泊料は同97.6%減、映画・劇場等入場料は同96.7%減、パック旅行費は同95.4%減となっています。一方、パソコンは同68.3%増、ゲームソフト等は同108.6%増です。ここでも在宅勤務やオンライン授業の増加や、外出自粛の影響が大きいといえそうです。

また自粛生活の影響は化粧品にもあったようで、ファンデーションは同43.2%減、口紅は同67.3%減となっています。マスクの下は化粧をしていない人が多いのでしょう。

こんなに消費が落ち込んでいるのは、収入減少の影響もあるのでは?と考えてしまいましたが、収入については増加しています。詳しくみていきましょう。