”どこから買っても同じ”胡蝶蘭ビジネスを差別化できた「障害者雇用・社会貢献」のストーリー

NPO法人AlonAlon 那部理事長に聞く(後編)

「障害者雇用」という社会課題を、胡蝶蘭ビジネスで解決することを目指している「NPO法人 AlonAlon」那部智史理事長へのインタビュー。

前編の『障害者雇用で「胡蝶蘭ビジネス」を成長させた経営者の原点と目の付けどころ』では、重度の知的障害のある息子を持つ那部氏が、売上400億円規模のネットビジネスを売却して社会起業家となった経緯、そして障害者雇用と胡蝶蘭ビジネスを結びつけるきっかけについて聞きました。

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後編では那部代表が打ち出す「ストーリー」による差別化戦略と、コロナショックを乗り越える工夫についてお伝えします。

ファンになってリピートしてもらう「ストーリー戦略」

大竹:皆が社会課題だと思うことを解決すれば、ファンや応援団になる方が増えるでしょうが、支援などに頼るだけでは持続できないのではないかと思います。

那部:社会課題の解決はずっと続けていかなくてはいけません。お金持ちからの単なる富の移転で始まった場合、それはビジネスではないので、資金が途絶えたら事業が頓挫してしまいます。それでは意味がないので、「エコシステム」にする必要があると考えています。

大竹:事業そのものが補助に頼らず収益力を確保できるモデルが必要ですね。

胡蝶蘭を実際に贈答品として利用していた私としては、実際にどのような花が贈られているのかはモノを見たことがありませんでした。つまり金額だけでしか価値を認識できないわけだったのですが、胡蝶蘭の贈答ビジネスというのは、ほとんど差別化要素がなかったと思います。

企業からの注文を受ける中で、どのような違いを打ち出したのですか?

那部:個別に営業をして、契約成立後はインターネットやカタログからFAXで注文を受けていきます。応援してくださる方が数十人いて、カタログを配ってくれています。

ライバルは大手の花き販売会社ですが、購入してくれそうな企業にお邪魔して「名の知れた花屋さんの包装紙と、障害者雇用を生んでいるというストーリーのどちらが大切ですか?」と社長やご担当者にお聞きすると、ほぼ100%の受注できます。

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大竹 啓裕
  • 大竹 啓裕
  • 株式会社ハッチ・ワーク 代表取締役会長兼CEO

福島県出身。20代はセコム株式会社にて理想的なストックビジネスの原点を経験、その後、30歳でラーメンFCチェーンの創業メンバーとして参画、ラーメンFCとしては全国一位となる約300店のストックビジネスモデル構築の原動力となる。
40代は(株)ハッチ・ワークにて貸会議室「アットビジネスセンター」や月極駐車場探し「アットパーキング」にて国内オンリーワンのサービスを次々開発して事業拡大する。これまでの新規事業立ち上げは20事業以上。
ストックビジネスアカデミー(経営研究機関)にて長期的に成長する経営メソッドを研究。
近著に『ストックビジネスの教科書』(ポプラ社)、『ストックビジネスの教科書 プロフェッショナル』(ポプラ社)がある。


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