年間収入300~350万円の平均貯蓄額はいくら?

貯蓄現在高階級1,000~1,200万円の世帯でもっとも多い年間収入は300~350万円でしたが、この年間収入300~350万円について少し掘り下げてみましょう。

同調査の年間収入階級別の貯蓄額をみてみると、年間収入350~350万円の貯蓄現在高は1,565万円です。1,500万円を超えていますね。ちなみに年間収入の平均値は324万円となっています。また負債現在高は120万円です。

世帯主の年齢(歳)は69.1歳、世帯人員(人)は2.46人です。高齢夫婦と多くて子ども1人といった家族構成でしょうか。持家率は87.3%、全体平均の84.8%を少し上回っています。

まとめにかえて

貯蓄1,000~1,200万円世帯の世帯主の平均年齢は59.4歳です。全体の世帯主の平均年齢は58.9歳ですので、若干高くなっています。この年代になると、教育費が落ち着いてきたり、住宅ローンの返済のゴールが見えてくる年齢ともいえます。

貯蓄が1,000万円ある世帯の年間収入で、もっとも多かったのは300万円台でした。年間収入が高いわけではなくても、貯蓄1,000万円に成功している世帯はいるようです。資産運用は時間を味方につけて長期的に取り組むことがポイントです。iDeCoやNISAをうまく活用しながら、貯蓄を増やしていきたいですね。

参考

「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2019年(令和元年)平均結果―(二人以上の世帯)」総務省統計局
「みんなはいくら貯めている?20代~70代の貯蓄と負債の状況」LIMO
「55歳の人は、どれくらい年金をもらえる?」LIMO

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

【ご参考】年間収入とは

総務省統計局の「家計調査」における「年間収入」とは、世帯全体の過去1年間の収入(税込み収入)です。以下1~6の収入の合計金額となっています。
1. 勤め先収入(定期収入、賞与等)
2. 営業年間利益(原材料費、人件費、営業上の諸経費等を除く。)
3. 内職年間収入(材料費等を除く。)
4. 公的年金・恩給、農林漁業収入(農機具等の材料費、営業上の諸経費等を除く。)
5. その他の年間収入(預貯金利子、仕送り金、家賃収入等)
6. 現物消費の見積り額

尾藤 ちよ子