貯蓄2,000万円以上ある世帯は、どれくらい?

では、貯蓄2,000万円以上ある世帯はどれくらいなのでしょうか。60代・70歳以上の貯蓄2,000万円以上の世帯数(抽出率調整済実数)をみていきます。

60~69歳の貯蓄現在高階級別の世帯数

100万円未満:12万世帯
100~200万円:5万2,000世帯
1,600~1,800万円:5万5,000世帯
1,800~2,000万円:4万5,000世帯
2,000~2,500万円:10万3,000世帯
2,500~3,000万円:8万2,000世帯
3,000~4,000万円:11万2,000世帯
4,000万円以上:23万7,000世帯
総世帯数:132万6,000世帯

70歳以上の貯蓄現在高階級別の世帯数

100万円未満:14万8,000世帯
100~200万円:7万1,000世帯
1,600~1,800万円:6万5,000世帯
1,800~2,000万円:6万世帯
2,000~2,500万円:13万6,000世帯
2,500~3,000万円:11万5,000世帯
3,000~4,000万円:15万6,000世帯
4,000万円以上:31万3,000世帯
総世帯数:184万6,000世帯

60代の貯蓄2,000万円以上世帯数は53万4,000世帯、60代世帯の4割ほどとなっています。70歳以上の貯蓄2,000万円以上世帯数は72万世帯、こちらも70歳以上世帯の4割ほどとなっています。意外と多いな、と思った方もいるかもしれませんね。

ただ貯蓄100万円以下世帯は、60代・70歳以上世帯ともに10万世帯を超えています。同じ年代の世帯の中にも貯蓄格差があるようです。

まとめにかえて

60代以上になると住宅ローンの返済が完了した人も多く、退職金などを受け取っている人もいるかもしれませんね。ただ貯蓄100万円以下世帯も存在しており、2019年に話題となった「老後2,000万円問題」で必要とされた老後資金2,000万円がある世帯は、各年代の4割ほどでした。

もう一度家計を見直してみたり、再就職を考えてみる、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するなど、老後生活におけるお金の不安を解消していくと良いでしょう。

参考

「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2019年(令和元年)平均結果―(二人以上の世帯)」総務省統計局
「みんなはいくら貯めている?20代~70代の貯蓄と負債の状況」LIMO
「55歳の人は、どれくらい年金をもらえる?」LIMO

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

【ご参考】年間収入とは

総務省統計局の「家計調査」における「年間収入」とは、世帯全体の過去1年間の収入(税込み収入)です。以下1~6の収入の合計金額となっています。
1. 勤め先収入(定期収入、賞与等)
2. 営業年間利益(原材料費、人件費、営業上の諸経費等を除く。)
3. 内職年間収入(材料費等を除く。)
4. 公的年金・恩給、農林漁業収入(農機具等の材料費、営業上の諸経費等を除く。)
5. その他の年間収入(預貯金利子、仕送り金、家賃収入等)
6. 現物消費の見積り額

尾藤 ちよ子