転職を考えるなら、おさえておきたいポイント

安易におすすめすることはできませんが、今の職場に不満があるのであれば、転職を検討するのもよいかもしれません。ただ、やみくもに、「今よりも条件のよさそうな職場」を探す前に、いくつかのポイントは、押さえておきましょう。

現在の職場に、主に賃金面での不満を感じている場合

自分の中に「いくらだったらいいな」という金額はあるかと思いますが、それに足りていないから、今の職場の賃金水準が低いと判断するのは、早計かもしれません。

厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」(2019年)によると、女性の平均賃金は25万1,000円(年齢41.8歳、勤続9.8年)となっています。また、これを企業規模別(※2)に見てみると、以下のような結果となります。

(「賃金」は「6月分の所定内給与額」を意味します。「所定内給与額」とは、労働契約等であらかじめ定められている支給条件、算定方法により6月分として支給された現金給与額(きまって支給する現金給与額)のうち、超過労働給与額(①時間外勤務手当、②深夜勤務手当、③休日出勤手当、④宿日直手当、⑤交替手当として支給される給与をいう)を差し引いた額で、所得税等を控除する前の額とします。)

大企業:27万900円
中企業:24万8,100円
小企業:22万8,700円

勤務している企業規模に照らし合わせてみたときに、その金額が妥当であり、それでももう少し欲しいと考えるならば、今よりも規模の大きな会社への転職も視野に入れたほうがよいのかもしれません。

(※2)ここでいう「企業規模」とは、「調査労働者の属する企業の全常用労働者数の規模」をいい、常用労働者 1,000人以上を「大企業」、100~999人を「中企業」、10~99人を「小企業」に区分しています。