新卒者の離職率が高い産業とは?

まず、離職率の低い産業(トップ5)をみていきましょう。

電気・ガス・熱供給・水道業・・・9.2%
製造業(非鉄金属製造業)・・・14.3%
製造業(化学工業、石油製品・石炭製品製造業)・・・14.6%
製造業(鉄鋼業)・・・14.7%
製造業(機械関係)・・・14.8%

「電気・ガス・熱供給・水道業」の離職率は圧倒的に低いです。規制産業ですから年収も相対的に高い場合が多く、労働時間が長すぎる・不規則ということも少ないのかもしれませんね。

次に、離職率が高い産業(ワースト5)をみていきます。

宿泊業、飲食サービス業・・・50.4%
生活関連サービス業、娯楽業・・・46.6%
教育、学習支援業・・・45.9%
医療、福祉・・・39.0%
繊維工業・・・37.9%

となっています。消費者と直接やり取りをするような、サービス業が多くなっています。クレーム対応があったり、労働時間が不規則、給料が低いなどの傾向があるのかもしれません。

まとめにかえて

新卒者の3割ほどは離職してしまうようです。新卒者(大学卒)の3年目までの離職率は、2016年が32.0%、2015年が31.9%、2014年が32.2%とだいたい30%ほどとなっています。

また産業別にみると、「宿泊業、飲食サービス業」は50%となっています。新卒者の半分が3年以内に辞めてしまうようです。

離職率が低いと「働きやすい」、高いと「働きにくい」と断言できるものではありませんが、参考になる指標ではありますね。

参考

「平成30年雇用動向調査」厚生労働省
「新規学卒者の離職状況」厚生労働省
「公務員と会社員の初任給はどれくらい?」LIMO
「生涯年収がもっとも高いのは公務員?それとも大企業の正社員?」LIMO
「公務員と会社員の退職金、どれくらい違うの?」LIMO

尾藤 ちよ子