コンフォリア・レジデンシャル、賃貸事業が増益し分配金上振れ 来期は固定資産税増等の影響で横ばい予想

2020年3月16日に行われた、コンフォリア・レジデンシャル投資法人2020年1月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:東急不動産リート・マネジメント株式会社 執行役員コンフォリア運用本部長 伊澤毅洋 氏

第19期末ポートフォリオ

伊澤毅洋氏:東急不動産リート・マネジメント、伊澤です。これからコンフォリア・レジデンシャル投資法人、第19期決算説明をさせていただきます。

まず、期末のポートフォリオになります。資産規模は、126物件2,266億円でした。東京23区比率は91.8パーセント、平均駅徒歩分数は4.9分で、都内の便利な場所に多くの物件を保有しています。

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第19期ハイライト

1口当たり分配金は、前期比2.2パーセント増の5,295円。1口当たりNAVは262,432円、主に鑑定キャップレートの低下で4.3パーセント上がりました。

運用サマリーでは、内部成長はマーケット需給がタイトななか稼働が好調に推移し、テナント入替時の賃料変動率は着実に上がり7.9パーセント、ポートフォリオ単価は0.9パーセント上昇しました。

外部成長では、売買マーケットが高値圏で推移するなか、名古屋の物件売却を含む資産入替を行ない、23区比率は更に高まり、同時に譲渡益の大半を将来の分配金安定に向けて内部留保し、総額7億円まで積み上げました。

20期に入り、23区の物件を中心とした6物件の組み入れと、借入比率の引き下げを伴った公募増資を実施しました。

取得余力を活用し今月末に23区内の物件を取得予定です。

新型コロナウィルス感染拡大による運営面への影響については、現時点で特段大きな影響は見られていません。19期は総じて内部成長・外部成長がバランスよくかみ合った期になりました。

ハイライトは以上になりまして、続いて7ページで損益を説明します。

第19期決算実績

赤い枠で囲んだ箇所が19期の実績です。

当期純利益は35億6,200万円、圧縮積立金を差し引き、分配金総額は33億9,300万円、前期比7,300万円増加し、1口当たり分配金は115円の増加となりました。

主な増減理由は、下段の1口当たり変動要因をご覧ください。18期から19期にかけては、テナント入替時の賃料上昇による収益増や前期取得物件の通期寄与等による外部成長効果が消費増税によるマイナス影響を上回り、分配金は対前期プラス115円の5,295円となりました。

なお、上段の表③第19期予想対比では、譲渡益の一部と賃貸収入における賃料単価やフリーレントを保守的に見ていたため、1口当たり分配金は145円の上振れとなりました。

では稼働状況について8ページの稼働率推移をご覧ください。

稼働率の推移

赤い線がポートフォリオの稼働率ですが、ご覧のように終始96パーセント台と安定して推移しました。稼働をコントロールしつつ市場を埋めていくスタンスで運営しています。

賃料動向

9ページは賃料単価の状況です。上段のとおりポートフォリオの賃料単価は0.9パーセント上昇しました。現時点でレントギャップは前期同様5.0パーセントですべて解消した場合の分配金上昇額はプラス500円です。

足元は新型コロナウィルスの影響を懸念される状況かと思いますが、当リートにおいてはテナント入退去件数・申し込み状況は昨年同様となっています。テナント募集への直接的な影響も特段出ていません。今後状況を注視しますが、安定的な運用を心がけてまいります。

続いて10ページは入替と更新の情報になります。

入替時・更新時の賃料動向

入替件数は912件、増減をネットしてプラス7.9パーセント、月額1,000万円の増賃となりました。8期連続のプラス成長です。

また、右側は更新の状況です。更新増額は前期から若干上がりプラス1.1パーセント、月額200万円の増加となりました。

第19期における入替時賃料変動率の分析

11ページ上段は、入替時の賃料上昇を3つの角度から分析したものです。

タイトな需給を背景に、23区は依然として好調に推移しました。記載はありませんが、都心9.4パーセントから新宿イーストサイドタワーを除くと7.8パーセント。若干都心が強めではありますが、概ねまんべんなく7パーセント程度の上昇となりました。

なお、吹き出しの準都心、城北地区が9パーセント台になっているのは赤羽岩淵のバリューアップ効果を含んでおり、それを除くと6.9パーセントでした。

右側、築年数別では新宿イーストサイドタワーを含む8年~12年が突出しましたが、築古でも賃料上昇がみられました。

下段はエリア別に比較したものです。赤い折れ線の東京23区は、今期8.5パーセント。グレーのその他中核都市は期中に売却した名古屋物件の影響で0.7パーセントにとどまりました。

次に資産入替についてご説明します。12ページをお願いします。

パフォーマンスの維持・向上に向けた取り組み

今期は9月に「銀座EAST弐番館」を鑑定NOI利回り4.3パーセントで第三者から取得し、その一方で12月に名古屋の「新栄」を売却しました。「新栄」はテナント入替の都度、賃料が下がっておりこのタイミングでの売却となりましたが、価格は鑑定評価を上回り譲渡益の大半を内部留保しました。

続く13ページは財務の状況です。

財務運営①(第19期における財務活動)

今期末時点で平均残存年数は4.2年、加重平均金利は0.6パーセント、LTVは50パーセントでした。借換えや投資法人債を組み合わせ、長期固定化を図り安定性を高めています。

財務運営②(第19期末の財務指標)

14ページは傾向として大きな変化はありませんので割愛させていただきます。

続いて年明けから2月上旬にかけて実施しました公募増資の概要について説明します。

公募増資の概要

16ページをお願いします。

左側1番、オファリング・ハイライトの下段のとおり、増資に伴って6物件145億円分を取得し赤枠内のように分配金を引き上げつつLTVを引き下げるかたちが作れ、55パーセントまで借りた場合の取得余力は340億円になりました。年頭から案件が立て込むなか、おかげ様で需要倍率は27倍、99億円を調達させていただきました。

LTV水準については、50パーセント前後を目途としていますが、右上2番のとおり増資後生まれた取得余力の一部を使い、今月末に「コンフォリア西馬込HILLSIDE」を取得し更なる分配金の積み上げを図ってまいります。

3番は、増資前後の投資口価格についてですが、概ね指数対比において順調に推移しました。足元の株価はボラティリティの高い状況となっていますが、セクター別で見ても住宅系はREIT指数に比べアウトパフォームしており、相対的なディフェンシブ性が評価されているものと認識しています。

第20期取得(予定)物件

17ページ上段は、増資で取得したスポンサー開発の3物件です。「コンフォリア東新宿」「滝野川」、大阪「江坂広芝町」と、どれも安定した稼働を見せています。

また下段左から3物件は、ウェアハウジング物件です。鑑定NOI利回りの水準は大阪物件を除き4.2から4.3パーセントになっています。

また右下は、今月第三者から取得予定の「西馬込HILLSIDE」です。都営浅草線西馬込駅4分の駅近かつ築浅物件で、鑑定NOI利回りは4.3パーセントです。

それでは今後の成長目標について、進捗状況をご説明します。20ページをお願いします。

成長目標の進捗状況

緑の折れ線は分配金の実額、赤い線は巡航分配金の水準です。

巡航分配金は19期末時点で5,100円になりました。目標の5,500円については内部成長をメインに概ね2~3年程度で到達するイメージです。当面のメルクマールとなる資産規模3,000億円については、無理な高買いを避けるため、到達時期は定めていませんが、パイプラインは順調に積み上がっております。

22ページをお願いします。

更なる成長に向けたスポンサーの活用(スポンサーパイプライン)

現在26物件、約700億円程度、そのうち賃貸マンションは500億円程度、スポンサーは開発中です。

青い点は学生レジデンスですが、こちらはポートフォリオの収益安定のため一定程度、つまり3,000億円到達時に1割程度を目安とし、このなかから厳選して組み入れてまいります。

資産運用報酬体系の変更について

次に、4月の投資主総会に上程予定の運用報酬体系の変更について説明します。23ページをお願いします。

今回、投資主利益との連動性を高め、更なる投資主価値向上に向けインセンティブを導入します。変更のポイントは3点あります。

1点目、運用報酬につきまして資産規模に連動する部分と利益に連動する部分の比率を変更いたします。左下の図をご覧ください。例えば、今回の21期の予想では変更前後で5億5,500万円と総額は変わらないなか、利益連動の比率を高めます。

2点目はウェアハウジングに関する規定です。第三者から物件を取得する際、借入比率の観点から直接取得せず、増資までの一時的な保有を利害関係者に依頼する場合があります。現状はそのプロセスから利害関係者からの取得扱いになっていますが、情報獲得や検討は運用会社が行っているため、実態に合わせ第三者からの取得扱いとしました。

3点目はインセンティブ報酬です。1口当たり経常キャッシュフローが成長した場合、当該期の成長の1割を運用会社が受領するものです。ちなみに21期の報酬予想額は200万円になります。

それでは最後に、業績予想について説明いたします。25ページをお願いします。

業績予想

20期・21期の予想については下段の1口当たり分配金の対前期変動要因で説明いたします。

19期から20期にかけては、公募増資に伴って取得した物件の収益寄与がある一方、固定資産税の増加、消費増税、繁忙期によるマイナス影響等があり、対前期マイナス15円の5,280円としています。

また21期にかけては、「西馬込」の通期寄与や非繁忙期によるプラス寄与を見込み、若干の上振れを見込んで5,300円としています。

尚、平均稼働率はともに96パーセント台後半としています。

最後に、住宅系リートは相対的に安定性があり、なかでも当リートは立地の競争力があると自負しています。強みを活かして、引き続き安定した運用を心がけてまいります。

ご視聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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