親のお金を銀行員から守る!~狙う側の銀行員が内情を明かします(1)

そして、こうも気づきました。「実績(販売手数料)欲しさに、自分は保険会社や投信会社などの下請けになってしまった」「自分の実績がすべてで、お客様のことは二の次だった」と。

当時、販売成績自体は順調でしたし、長い銀行員生活の中では、もっと辛いことも苦しいことも経験してきました。しかし、こうした銀行の姿勢に疑問を感じ、自ら異動を希望するかたちで金融商品の販売から身を引きました。結果として、続けていれば得られたはずの昇進を逃してしまいましたが、後悔はありません。

現在の銀行は、低金利や長引く不況で本業の預金や貸出で儲けることが難しくなり、金融商品の販売などで収益を上げるのが当たり前の時代です。ですから、金融商品の販売担当は銀行でもスター選手であり、うまく立ち回れば出世も早いのが一般的です。

しかし、こうした経緯で身を引いた私は、銀行の姿勢に批判的な気持ちを払拭することができず、かといって辞める勇気も、銀行を変えようと声を上げることもできず仕事を続けている次第です。

これからお話しすることは、私のこうした立場を念頭に置いて読み進めてみてください。今回のテーマは、特定の銀行や人物を非難するものでもありません。ただ、私の経験から読者のみなさんにとって、少しでも参考になることがあればという思いからお話していこうと思います。

「富裕層」って何?

それでは、まずは富裕層についてお話していきましょう。富裕層と一口に言っても、一般的な意味での富裕層と、銀行にとっての富裕層では意味合いに違いがあります。

参考記事

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勤続30年の現役銀行員。金融ライター。
銀行員として数え切れないほどのお客様と会い、相談に乗り、一緒に悩んだ経験では誰にも負けない自信があります。
取り組んでいく記事も、そんな一介の銀行員目線で書いています。