あの日、父や母は他人になりました。毒親育ちが経験した「親への愛が冷めた瞬間」

連日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する新情報が報道されるたび、両親などを心配する人は多いはず。しかし、毒親育ちの人の中にはこうした状況でも両親を心配できず、そんな自分に嫌気がさしている方もいるよう。愛知県に住む、林ゆり子さん(33)も、そのひとり。彼女は高校生の頃に生まれた傷が今もなお癒えず、苦しんでいます。

罵声と過干渉で居場所がなくなった

過干渉な母親とアルコール依存症の父親のもとで育ったゆり子さんは、幼稚園の頃から「いい子でいないといけない」というプレッシャーを感じていたそう。「父は潔癖症で洗面所に髪の毛1本落ちていただけで、何時間も罵声を浴びせられました。」父親は電気の消し忘れのような小さなミスも決して許さず、棚の上に置いていた雑貨の位置が少し違っているだけでも説教したそう。「家では常に緊張していました。何かミスしてないかな、今日は怒られないかなってドキドキしっぱなし。」

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父親がいつも真っ先に怒りの矛先を向けるのは、母親。そのため、いつしか母親は父が怒らないようにゆり子さんの行動を過剰に干渉し、コントロールし始めました。門限は高校生になっても18時。少しでも過ぎると父親の機嫌が悪くなるため、母親から「なにやってるの」「早く帰ってきなさい」というメールと電話の嵐。「私を心配してるんじゃなくて、父に自分が怒られたくなくて送ってくるのが分かったから、何も心に響かなかった。」

高校生といえば、友達と遊びたい盛り。家が安心できる場所でなかったため、ゆり子さんは余計に門限を守らなくなりました。そんな態度を見かねた母親はある日、自室で友達と電話をしていたゆり子さんの携帯電話を取り上げ、「うちの子が最近おかしいのは、あなたのせい。もう誘わないでほしい」と言ったそう。あの子と関わると、親が出てきてめんどくさい。そんな噂が広まり、ゆり子さんは次第に孤立していきました。

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「猫と人間が幸せに暮らす」をテーマに、愛玩動物飼養管理士やキャットケアスペシャリストの資格を活かしながら猫に関する記事を配信。
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